長身から投げ下ろす角度のある直球が武器の超大型ルーキー・菊池ハルン。千葉学芸高時代には「急速30キロアップ」を宣言し見事に達成するなど、有言実行する強い意志も併せ持つ。若き右腕・菊地ハルンが、プロの世界で描く未来図を語った。(全2回/第2回)
◆スケール感と打者を圧倒する投球で一軍昇格を目指す
ー昨年10月24日のプロ野球ドラフト会議でカープからドラフト5位指名されました。入団会見では初めてファンの方を前に話をしたかと思いますが、どうでしたか?
「大勢の方がいる中で話すのはあまり得意じゃなかったので、緊張しました」
ー新井監督とはその時初めて言葉を交わしたと思いますが、どんな会話を?
「『でかいな』が最初にいただいた言葉だったと思います(笑)」
ー現在生活している二軍の大野寮での日々はいかがですか?
「食事がすごく美味しいですし、練習もしっかりできるので、毎日野球と向き合い、ボールに触れることができて、とても素晴らしい環境で野球をやれることに感謝しています」
ー1月から合同自主トレが始まり、先輩選手の動き見てどう感じましたか?
「最初は大瀬良(大地)さんや栗林(良吏)さんなど投手の方々を見る機会があり、みなさんすごい球を投げていて圧倒されました。声もかけてもらってうれしかったです」
ーキャンプは二軍スタートでしたが、プロのキャンプはどうでしたか?
「初めてのことで、分からないことだらけだったのですが、周りの方々にいろいろ教えていただいて、初めての経験ができたので良かったです」
ーキャンプで初めてプロの練習を経験しました。体力的にはいかがでしたか?
「プロのキャンプは、短時間で内容が濃いなと感じました。きつかったですが、なんとか乗り切りました(苦笑)」
ーよくコミュニケーションを取る選手は?
「清水(叶人)さん、(中村)貴浩さんは、よくご飯にも連れて行ってくれます。あとは投手の方を中心に話をしています」
ー改めて、自身の魅力はどんなところだと思いますか?
「僕は体が大きいので、そのスケール感と打者を圧倒するような投球だと思います。ストレートもそうですし、カットボール、カーブ、いまはまだ練習中ですが、フォークも投げられるように鍛錬中です」
ー投手としてポジションのこだわりはありますか?
「まだまだそこまで深く考えてはいないです。まずは試合で投げて結果を出すというのが、いまやるべきことだと思っています」
ー以前、『将来は160キロを投げたい』と目標を聞きました。球速はこだわりたいポイントですか?
「先日、マツダスタジアムで投げたときに148キロが出たのですが、平均球速が140キロ中間くらい出せるようになりました。将来は160キロを投げたいですし、平均も150キロは超えたいですね。簡単ではありませんが、口だけではダメなので、しっかり練習を重ねて実行していきます」
ー菊地投手の憧れの選手、または選手像があればを教えてください。
「大谷(翔平)選手です。1球に対しての熱意というのをすごく感じます。大谷選手の動画も見ていますし、野球以外のことでも学べるところがたくさんあるので、自分にも取り入れて吸収していきたいと思っています」
ー一軍の試合は見ますか?
「テレビでやっている時は毎回見ていて、『野球ノート』に記録しています。野球ノートには、自分の二軍の試合結果や、一軍の試合結果を毎日書いていて、記録として残したいというのもありますし、そこから得られるものが何かあるかもしれないので、これは欠かさずやっています。まずは二軍で結果を出して、一軍でも通用する球を磨いて、上がりたいと思ってます」
ーこの連載では、ルーキーのみなさんに目標を書いてもらっています。
「先ほど言ったように、選手としても人間としても目標にしている『大谷翔平』選手の名前にしたいと思います!」
ー最後にカープファンのみなさんへメッセージをお願いします。
「まだ1年目で未熟過ぎることばかりですが、みなさんを楽しませる、そしてカープを日本一に導きたいと思っています。自分はまだ二軍なのですが、チーム一丸で頑張りたいと思うので、応援よろしくお願いします!」
■菊地ハルン(きくち・はるん)
2007年1月21日生まれ・千葉県出身
右投右打/投手
千葉学芸高ー広島(2024年ドラフト5位)