メジャー4年目のカブス・鈴木誠也が好調だ。今シーズンはここまでチームトップの本塁打を放ち、77打点をマーク。チームも55勝でナショナルリーグ中地区のトップに立っている。鈴木は主に2番で起用され、打線の中軸を担っている。
ここでは改めて、鈴木が日本を代表する打者へ成長するまでの9年間の軌跡を辿る。今回はプロ5年目の2017年、プロ初の4番を託されたシーズン中に聞いたインタビューを再編集してお届けする。
◆海外での試合や、海外の生活を経験できたWBC初選出
─(2017年シーズンの)開幕前はWBC日本代表に選出され、世界を相手にする大きな戦いがありました。鈴木選手にとって、この経験はどのようなものになりましたか?
「日本でしかプレーをしたことがなかったですし、海外に行って試合をする、また海外での生活などいろいろ経験する事ができました。僕の中で一つひとつ考え方が変わりましたね」
─WBCで緊張感がある戦いの後、レギュラーシーズンに入るにあたって、モチベーションとしてはどのようなものでしたか?
「僕はWBCに出場する楽しみの方が大きかったですし、WBCの後シーズンに入ることについて不安はありませんでした。やはり長く続くシーズンよりも、一発勝負のWBCでの緊張感は一味違うものだと思いました。それだけに『シーズンに入るのが難しいのではないか? 疲れるんじゃないか?』と思う部分も多少あったのですが、特にそんなこともありませんでした」
─チームの主力として迎えるプロ5年目の開幕はどのような思いで迎えましたか?
「昨季1年間結果を出したからこそ『2年目のジンクス』ということをいろんな人に言われてきましたし、『今年が勝負の年だ』とも言われてきました。それは自分でも分かっていますし、周りから言われることで『昨季だけで終わりたくない』という気持ちの中で今季の開幕を迎えました」