8月5日に開幕した、第107回全国高等学校野球選手権大会。今年も予選を勝ち抜いた高校球児たちが、甲子園球場を舞台に白熱した試合を繰り広げている。ここでは、カープ選手が振り返る高校時代を再編集してお届けする。

 今回取り上げるのは、関西の名門・智弁和歌山高出身の林晃汰。高校通算49本塁打を放ったスラッガーの根底にあるのは、恩師の言葉だった。

林の長打力に期待するファンは多い

 智弁和歌山高では1年からベンチ入りし、主軸を任された林晃汰。2年夏に甲子園に出場すると、1回戦の興南戦で本塁打を放ち、長距離砲としての素質を全国にアピールした。

「実はこの時の甲子園のことは、あまり覚えていないんですよね(苦笑)。そのとき肘を故障していて、痛みに耐えるのに必死でした」

 大会後には右肘の手術を行い、2年冬に練習を再開。より力強さを増したスイングで、逆方向にも打球を放り込むほどのパワフルな打撃を身につけていった。

「1年の頃に高嶋監督から『恐れず、思い切って振っていけ』と言われてから、それはずっと心がけてやってきたことですし、自分の魅力でもあると思います」

 高校時代は通算49本塁打を記録。失敗を恐れず、積極的に振っていくことで、長打力に磨きをかけていった。そして、恩師の教えでもある積極性は、プロに入ってからも、林の持ち味として輝きを放っている。

 

林晃汰◎はやし・こうた
2000年11月16日生、和歌山県出身/181cm・98kg
右投左打/内野手/プロ7年目・24歳
智弁和歌山高-広島(2018年ドラフト3位)