今季、カープに入団し大きな期待を集めたドミニカントリオ。野手の2選手が一軍で活躍するなか、投手として期待を集めるのがカープアカデミーで練習生としての経験も積んだドミンゲスだ。メジャーへの昇格経験も持つドミニカンが、ここまでの登板を振り返り、日本野球の印象を語った。(全2回/第1回)
◆ミスを逃さず捉えられる。打者のレベルの高さを感じた
ー日本でプレーする1年目のシーズン、印象を聞かせてください。
「まず日本に対しての印象ですが、私は日本と日本文化が大好きですし、本当に気に入っています。マウンドに上がる時にもたくさんの熱狂的なカープファンが応援してくれるので、それもとてもうれしく思っています」
ーここまで一軍では6試合に登板しました。日本の野球の印象はいかがですか。
「やはりレベルの高いリーグだと感じます。特に打者ですね。周りには『打者のパワーもそこまでないし、思ったより楽なはずだ』と話す人もいたのですが、実際に来日して対戦してみるとどの打者もレベルが高く、パワーのある打者もいますし、チームがどのような野球をするのかを理解してプレーしている打者もたくさんいます。レベルの高い、良い選手がそろっている印象です」
ー特に印象的な打者はいますか。
「特定の選手、特定のチームというよりも、対戦したどの選手も打ち取るのが難しいと感じました。どの選手と対戦しても、なかなか簡単にはいかないという印象ですね。そのなかでも、6月19日のソフトバンク戦(●2ー16)では、私の投げミスを逃さず捉えられてしまい、結果的に6失点してしまいました。あの試合は自分の中でも印象的で、『ここで、ミスをすれば相手打線に捕まえられる』と強く感じました。機会があればもう一度ソフトバンク戦で登板して、今度はやり返したいですね」
ー手応えを感じる部分はありますか。
「カウントが有利になった時やしっかりと投げきれた時は、自分でも『しっかり打ち取れた』という手応えを感じます。ただ、自分でカウントを悪くしてしまうこともあるので、なかなか簡単にはいかないというのがここまでの印象です」
ーチームのこと、ドミニカ共和国のことをお伺いします。来日して半年が過ぎましたが、カープというチームの印象はいかがですか。
「まず初めに言えるのは、本当に、家族のような存在ということです。チームメートも含めて、自分のことを家族のように扱ってくれていると感じています」
ー最近覚えた日本語や、好きな日本語はありますか。
「好きな言葉かどうかは置いておいて、良い日本語も悪い日本語も、チームメートのみんなが教えてくれますね(笑)。自分自身も日本語という言語が本当に気に入っているので、これからもっと勉強したいですね。日本のアニメを見るのが好きなので、いつかは字幕なしでアニメを見ることができるようになりたいです(笑)。それだけでなく、日本語をしっかり習得することで、日本人選手とももっとコミュニケーションの質を高めることができると思うので、もっと勉強したいという気持ちがあります」
ー同じくドミニカ共和国出身のファビアン選手、モンテロ選手と共にカープに入団しました。2人の存在は、やはり心強いものですか?
「2人と一緒に入団できたことは自分にとって幸運でしたし、彼らが私にとって大きな存在であることはいまも変わりません。やはり違う国で生活すること、野球をするなかで、自分と同じ国の選手とともに生活できるのは、とても心強く、大きなサポートになっています」
(後編へ続く)