ペナントレースを5位で終えた新井カープ。シーズン終盤には多くの若手選手が一軍の舞台を踏み、カープファンの注目を集めた。ここでは、育成指名から支配下登録を目指す若鯉の声をお届け。今回は、2023年に育成ドラフト1位で入団した投手・杉田健を取り上げる。来季、勝負の3年目を迎える育成右腕が語った確かな手応えとは。
◆野村祐輔三軍コーチのもと、球質の向上にも取り組む
大学時代は右肘の疲労骨折で、長い間、登板機会がなかった。「プロに行けるような活躍はほぼできていませんでした。ケガもありました。育成であっても、指名をいただけたことがまず良かったと思いました」と当時を振り返る。
プロ2年目の今季は、野村三軍コーチ兼アナリストのもと、トレーニングを積んできた。
「真っ直ぐの質の向上や配球などを、ずっと教えてもらいました。まだまだ結果には表れづらいというか、時間がかかってしまってはいますが、間違いなく良い方向に向かっているという感触はあります」と語る。
確かな手応えがあるからこそ、杉田は前向きだ。
「結果を出せば支配下にはなれると思っています。今は自分の課題と向き合って、あとは、『なるようになる』くらいの気持ちでいますね」
必要以上に焦らない、どっしりと構えるその安定感が、マウンド上での落ち着きにも現れているに違いない。
■杉田 健(すぎた・たける)
2001年8月28日生、静岡県出身
188cm 84kg/右投右打/投手/プロ2年目・24歳
日大三島高−日本大国際関係学部−広島(2023年育成ドラフト1位)