思わず心を奪われる! カープの話題をゆる~くまったりと展開してくれる“オギリマワールド”。関東出身ながら中学生からカープファン。独自のタッチで描かれるイラストを交えたコラムでおなじみのオギリマサホが、広島アスリートマガジンWEBで、新たなカープの魅力を切り取る。

 今回は、シーズンオフに行われる選手が参加参加するイベントについて、オギリマ視点でゆる~く取り上げる。

サンタクロースに扮した安仁屋宗八氏(イラスト:オギリマサホ)

 シーズンオフの12月、選手たちはさまざまなイベントに登場する。ここ2、3年は新型コロナの影響で縮小傾向にあったが、今年は各方面のイベントが復活しているようだ。

 シーズンオフの選手がさまざまなイベントに参加するのはどの球団でも共通だが、ことカープの場合、イベント内容における「餅つき」と「選手サンタのプレゼント配布」の割合が多いように思う。カープが市民球団として、地域貢献活動に参加してきたことのあらわれでもある。

 たとえば、私の手元にある『月刊ザ・カープ』1991年2月号には、前年12月に行われた大竹新生病院(現・メープルヒル病院)のクリスマスパーティーや、私設応援団長・上田倉男さん主催の児童施設の子ども達を招いてのクリスマスパーティーの様子が記事になっている。昭和47年から開催されているという病院のクリスマスパーティーでは、餅つきが行われるのが恒例で、この年は小早川毅彦や原伸樹(伸次)らが首に手ぬぐいをかけて餅つきに精を出している様子が報じられている。この頃から既に「餅つき」は定番だったのだ。

 今年も、廿日市市大野第一区で黒原拓未・中村貴浩が、広島市の永照幼稚園で堂林翔太・森下暢仁ら選手5人が、それぞれ餅つきに参加した。先日、広島出身の西純矢(阪神)が、幼稚園の時に選手として来園した天谷宗一郎にお礼を伝えに行ったというエピソードが報じられたが、餅つきに参加した子どもの中からも、将来カープを担う選手が誕生するかも知れないと思うとワクワクする。

 また、もう一つの楽しみが「サンタに扮した選手がプレゼントを配布する」というイベントである。今年12月17日、広島市の安佐動物公園で行われたイベントでは、サンタ帽をかぶった矢野雅哉がファンと交流していた。普段はユニホーム姿の選手たちが、サンタやトナカイの格好をしている姿が見られるというのも面白い。

 先述のメープルヒル病院でのクリスマスパーティーでも、選手たちがサンタの格好をするのが恒例となっていた。ここ近年では田中広輔、中﨑翔太、飯田哲矢、磯村嘉孝らがサンタに扮している。このイベントが報じられたニュースでは、球団OBの山崎隆造氏が「サンタ役をやった選手が大きく成長するジンクスがある」と言っており、選手たちにとっても意味のあるイベントだったようだ。

 本業である野球で活躍する選手たちを見るのはもちろん喜ばしいことなのだが、シーズンオフの餅つきとクリスマスイベントに参加する選手たちももっと見てみたい。そしてその様子をもっと報道して欲しい、と東京在住の私は切に願うのであった。