新加入、期限付き移籍からの復帰など8選手が新たに加わる2026シーズンのサンフレッチェ広島。38歳の若き新監督も就任した『新生・サンフレッチェ』に注目が集まっている。チームは現在、トレーニングキャンプの真っ只中。実戦形式のトレーニングも増え、いよいよ新シーズンに向けてギアを上げている。クラブOB・吉田安孝氏が分析する新戦力、そして今シーズンへの期待とは。(全2回/第1回)
◆驚きの移籍加入、背番号変更も。それぞれの『覚悟』を感じるシーズンに
2026シーズンもいよいよ始動し、チームは沖縄キャンプを終え宮崎でのキャンプに臨んでいます。監督も変わり、期限付き移籍から復帰の選手を含めると8名の選手が新たにチームに加わりました。
これまで監督が代わるとよく見られていたのが、選手たちも一緒に移籍してしまうというパターンです。広島が過去にそうした移籍を経験したことを覚えているファン・サポーターのみなさんも多いと思いますが、今年に関しては、大幅な選手の流出はありませんでした。田中聡がデュッセルドルフ(ドイツ)へ移籍しましたが、新たに加入してきた選手たちも素晴らしい選手ばかりで、今シーズンの戦力アップが期待できると感じました。
まずは湘南から加入した鈴木章斗です。キャンプでのトレーニングマッチを見ていても、体を張ったプレーができ、周りを使うこともできる。さらに決定力、高さ、フィジカルの強さも兼ね備えた素晴らしい選手という印象を受けました。鈴木はひとりで局面を打開していくというよりも、周りとの連携が非常に上手い、広島のサッカーにもフィットしそうな選手です。間違いなく、ガウル広島の『核』になれる選手でしょう。
そして、浦和から完全移籍で加入した松本泰志。1シーズンでの復帰に驚き、喜んだファン・サポーターも多いのではないでしょうか。完全移籍した選手が1シーズンで完全移籍で復帰する。これはなかなかあることではありません。松本はサンフレッチェのプレースタイルもよくわかっている選手ですし、本人も今回の移籍について並々ならぬ覚悟を持っているでしょう。声を掛けてくれたクラブへの想いもあるはずです。田中聡が移籍したボランチのポジションで活躍を期待したいところです。
契約を更新した選手では、加藤陸次樹の背番号が『51』から『11』変更になったことも話題になりました。
サンフレッチェの『11』といえば、イメージが強いのはかつてのエース・佐藤寿人であり、チームのストライカーです。昨シーズンまではシャドーのポジションを任されることが多かった加藤ですが、本来はストライカーであり、チームのエースであるべき選手です。広島で『11』を背負うことを決めたのは、「このチームで一番、点を獲るんだ」という覚悟の表れでもあると思います。
『7』、『8』がまだ空席になっていることには寂しい思いもありますが、これから始まる明治安田J1百年構想リーグ、新シーズンで結果を残した選手のなかからその背番号を引き継ぐ選手が現れることを楽しみにしたいと思います。
(後編へ続く)
【吉田安孝(よしだ・やすたか)】
1966年11月22日生、広島県出身
現役時代はサンフレッチェ広島のDFとしてプレー。引退後は、サッカーコメンテーターとして多方面で活躍中。


