9回完投で規定投球回も目指す床田寛樹投手

ビジターの横浜スタジアムで、カープDeNAとの今季最終戦を迎える。試合前の時点で対戦成績は、カープから見て11勝12敗1分。セ・リーグでは唯一負け越している相手だけに、CSを見据える意味でも五分に戻しておきたいところである。

とはいえ、DeNAの予告先発は今永翔太。今季、カープには5勝0敗、防御率1.42と抜群の相性の良さを持つエースだけに、厳しい戦いが予想される。打線もさることながら、序盤から失点を繰り返すようでは勝ちを引き寄せるのは相当難しくなるだろう。

2位と1.5ゲーム差という緊迫した状況で、大役を任されるのは床田寛樹だ。打線の援護に恵まれずこれまで7勝止まりとなっているが、規定投球回まで9イニングと迫る中で防御率は2.75。シーズンの大半で先発ローテーションを守るなど、文句なしの働きを見せている。

ただ今永との直接対決ではルーキーイヤーの17年4月19日に4回2失点でプロ初黒星、今季5月10日も5回6失点で敗れている。敵地のマウンドでもあり、条件としてはかなり厳しい。

「僕がケガをした日は、今永さんが投げていた試合だったんです。その日もカープは1安打完封をされて負けていたので、いろいろと思う部分はありました」

大学時代まで遡れば、床田は中部学院大時代に明治神宮野球大会で駒沢大の今永と投げ合っている。伸びのある直球を間近で見た床田は、それ以降は今永の投球が目標となった。プロの舞台で3度目の対戦を迎える今夜。床田が憧れの投手を前に、今日も左腕を力強く振り下ろす。