8月5日に開幕する『第108回・全国高等学校野球選手権大会』。今年も甲子園を舞台に、高校球児たちが熱い戦いを繰り広げる。
数々のドラマが生まれる高校野球。今回は、カープファン、そして広島の県民にとっても印象的な“あの決勝戦”を、カープOB・上本崇司氏の言葉で振り返ってみよう。
(『広島アスリートマガジン』2022年7月号掲載記事を再編集)
◆「これぞ、野球」を体感した夏
僕は1年秋の新チームから試合で使ってもらって、たくさんの経験をさせていただいたのですが、忘れられないのが2年夏の甲子園(2007年)での、佐賀北との決勝戦ですね。
1学年上の野村祐輔さん(現カープ二軍投手コーチ)と小林誠司さん(巨人)がバッテリーで、8回まで4対0でリードしていました。僕はショートを守っていたのですが、正直、勝って優勝できるかなと思っていましたが……8回裏にあの逆転満塁弾ですよね。
高校野球ファンのみなさんの間でも有名なシーンですけど、本当に1球で流れが全部相手に行ってしまって。“これぞ、野球”というものを体感したような気がします。
当時僕は2年生で、もちろん負けてしまった悔しさはありましたが、3年生の先輩方は最後の夏ですから、それこそ僕らとはまったく違う悔しさだったと思います。ベンチに入れない先輩方も泣いていましたからね。僕のこれまでの野球人生を振り返ってみても、あの試合のあのシーンというのはナンバーワンのインパクトです。
■上本崇司(うえもと・たかし)
1990年8月22日生、広島県出身
2006年に広陵高に入学。1学年上には野村祐輔(カープ)、小林誠司(巨人)らがおり、同学年には中田廉(カープ)がいる。2年春に甲子園初出場を果たしてベスト8。2年夏には甲子園準優勝。3年夏には2回戦敗退も、同じく広陵高でプレーした兄である上本博紀(元阪神)と兄弟そろっての甲子園先頭打者本塁打を放った。卒業後は明治大でプレーし、2012年ドラフト3位でカープに入団。2025年の現役引退後は、カープ二軍アナリストとしてチームを支えている。
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