プロ野球観戦で欠かせないのが、年々進化を続ける『スタジアムグルメ』だ。毎年、趣向を凝らしたメニューが生まれ、選手がプロデュースしたオリジナルメニューも登場するなど、観戦時の楽しみになっているというファンも多いだろう。

 そして、カープファンから絶大な人気を誇る定番メニューの一つといえば、旧広島市民球場時代から愛される『カープうどん』だ。今回は、広島県民のソウルフードとも言える逸品を、あらゆる角度から紹介していく。

この薄暗さも懐かしい? 旧広島市民球場の『カープうどん』売店

 今やすっかり名物となった『カープうどん』。その歴史は古く、なんと旧広島市民球場が設立された1957年(昭和32年)当初から販売されていた。今年で誕生69年目を迎える、超ロングヒット商品だ。

 あっさりした口当たりで大人から子どもまで食べやすい味になっており、最後の一滴まで飲み干すファンも多い。実はダシの味付けに関しては、カープ初優勝後の1978年に一度、微妙な配合の変更があったとする逸話もある。麺はやや柔らかめだが、試合を見ながらツルツルッと頂くには、この方が適しているのかもしれない。

 現在、カープうどんは『天ぷら』『肉』『全部のせ』の3種類が販売されている。初代カープうどんの具は天ぷらで、肉うどんやきつねうどんが登場したのは、昭和50年代に入ってからのこと。当時の値段は一杯30円で、街で売られているお好み焼きの平均的な値段が10〜20円だったことを考えると、少し割高な感もあった。

 うどんの中身はほとんど変わっていないが、実は、容器だけは常に進化を続けている。

 初代の器は唐津焼で、使い捨てのものではなかった。丈夫さではこの上ないが、カープの敗戦に腹を立てた観客がグラウンドに投げ込むこともあり、危険だということで、二代目の発泡スチロールの器が登場。こちらは軽くて回収の必要もなく便利ではあったが、容器が薄いこともあり、熱々のうどんを自分の席まで持って帰るのに一苦労だった。

 現在は黒地に『Carp』のロゴが入った使い捨て容器になっており、マツダ スタジアムでは多くのファンが名物の味を求め列をなしている。

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