サンフレッチェ広島がレアンドロ・ペレイラの左足から生まれた2点目を守り抜き、ホームで難敵のヴィッセル神戸を退けた。

豪快なシュートでチームを勝利に導いたレアンドロ・ペレイラ選手。

 試合は前節の川崎戦でも見られた高い位置からのディフェンスが機能し、後半途中までは神戸にそれほど危ないシーンをつくらせることはなかった。ペレイラも連戦の疲れを見せることなく、積極的な守備で勝利に貢献。監督不在の試合にはなったものの、サンフレッチェが理想とするサッカーを率先してピッチ上で体現した。

「前節の守備で悪かった部分をしっかり修正できたと思います。守備面はもちろん攻撃面でも、できることを全力でやるということを意識して試合に入りました。その部分でサポーターの方が(拍手などで)反応してくれるのは力にもなりますし、攻撃や守備を最後までしっかり続けることができたのは良かったと思います」

 前半ロスタイムに見せたシュートは、まさにFWとしてのそれだった。ハーフウェーライン付近でエゼキエウがボールを奪うと、即座にペレイラにパスを出しショートカウンターを発動。神戸DF陣のプレッシャーをものともせず、左足で豪快なシュートを叩き込んだ。

「エゼキエウがしっかり並走してくれて相手を引き付けてくれました。それにより相手のDFが自分に寄せるのを戸惑ったと思います。そのぶん時間ができたので、最後は自分で思いきり打ちました。エゼキエウはディフェンス面も要求されることをやっていましたし、すごく良いパフォーマンスだったと思います」

 神戸戦での豪快な一発で、ペレイラはシーズン二桁得点に到達した。一時状態を落とす時期もあったが、移籍直後から見せている決定力はやはり本物だ。

「自身の10得点もそうですが、チームを勝利に導くという重要な得点を決めることができて良かったです。現実的に得点王は難しいですが、それで目標を失っているわけではありません。たしか2位は12点ですので、まずはそこを抜くことができればと思いますし、それがチームの力にもなると思っています。これからも得点は狙い続けていきます」

 チームにとって痛いのはペレイラが次節の鹿島戦に出場ができない(イエローカード累積)ことだが、一方で負傷離脱していたドウグラス・ヴィエイラの復帰が見えてきたのは朗報だ。目指すサッカーを取り戻しつつあるサンフレッチェが、良い流れを維持したまま第1節で快勝した鹿島とのアウェー戦(10月24日)に臨む。