◆12年ぶりに復活したキャプテン制度にも注目

 その他では12年ぶりに復活したキャプテン制度も注目ポイントになります。佐々岡監督自らが野手に鈴木、投手に大瀬良を指名しました。彼ら自身にも自覚が出るでしょうし、何かあったときのためにもチームのまとめ役は必要だと思います。監督が自ら個々の選手に声をかけてコミュニケーションを取ることも大事ですけど、上の選手が若手選手に直接声をかけた方が上手く意思が伝わることもあります。

 私自身はキャプテンの経験はありませんが、年齢を重ねるにつれて若い選手に経験を伝える作業は当然やっていました。リーグ優勝を果たしたときは黒田、新井がその役割を果たすことで、非常に一体感が感じられました。

 佐々岡監督が就任以降、常にテーマとしていることですが正直、昨季はコロナの影響もあってチームの一体感がやや薄れた感は否めません。そういった中で彼ら二人をキャプテンに指名することで監督、スタッフ、裏方、選手の一体感をより強めていくという狙いもあったのだと思います。

 いずれにせよ佐々岡監督が就任して2年目のシーズンが幕を開けます。昨年は監督が目指す野球ができませんでしたが、今季は目指す野球の色付けではないですけど明確に方向性を打ち出せるように、春季キャンプからしっかりとチームをつくり上げてほしいですね。

 シーズンはまだ先とはいえキャンプインしてしまえば、あっという間です。キャンプが現地で見られないだけに、テレビなり雑誌なりで情報を得て、しっかりと期待感を持って、楽しみながらカープを応援してほしいですね。