◆昔からショートに強いこだわりヒット性の打球をアウトにしたい

─今回はルーキーインタビューということで、小園選手の野球選手としてのルーツなどもお伺いします。まず野球を始めたのはいつ頃のことですか？

「年長の頃からクラブの体験に行ったりしていましたが、実際にチームに所属したのは小学1年のときです。野球を始めたのはおじいちゃんの影響が強いです。社会人野球の経験もあるおじいちゃんに連れられて行った甲子園でプロ野球の試合を見て、すごく楽しそうだなと思ったんです。野球を始めると同時にプロ野球への憧れはありました」

─その後大阪府の『オール枚方ボーイズ』に所属しましたが、高校は地元・兵庫県の強豪・報徳学園高に進まれました。同校に決めた理由を教えてください。

「一番の理由は『自分の地元である兵庫県で活躍したい』という思いがあったからです。高校時代はとにかく苦しいことが多かったんですが、最後まであきらめない姿勢を持ち続けることで、成長につながっていったと思います。人間的にもすごく成長できた3年間だったと思います」

─苦しいこととは具体的にどんなことですか？

「自分たちの代は最初の頃全然勝てなくて、県大会でも序盤で負けてしまっていたんです。最後は甲子園にも出場することができましたが、練習しても勝てない時期は本当に辛かったです。だけど『夏の甲子園に絶対出場する』という目標をチームで立てて、最後までのその目標に向かってあきらめずに取り組むことができました。最後まであきらめずに努力して、報われるという経験ができたことは自分にとってすごく大きかったです」

─小園選手といえば、ショートでの華麗な守備が持ち味の一つですが、ショートを始めた時期はいつだったのでしょうか？また昔から守備には自信がありましたか？

「野球を始めた頃はキャッチボールもままならない状況だったんです。チームは入らなかったんですが小さい頃に一緒に野球をやっていた友達がいてその子の方が上手かったんです。でもそれがすごく悔しくて、今思えば自分のモチベーションにつながっていたと思います。今でこそ内野守備を評価してもらえていますが、最初は足の速さを買われてセンターを守っていました。小学3、4年頃からショートをやり始めるようになったんですが、その時から守備が楽しくなってきました。ただ小学6年のときはショートを中心に投手も任されていたんです。中学からはショート一本で勝負していきたいと思っていたので、当時良い投手がたくさんいると言われていた『オール枚方ボーイズ』に行けば、自分が投手をやらなくても良いかなと思って入団したんです」

─ショートの守備で特に好きなプレーはありますか？

「投手が打たれてヒットになりそうな打球をアウトにすることが好きです。確実なゴロを取って確実にさばくことも大切にしていますが、抜けそうな打球をアウトにすることができたら、やっぱり気持ちいいですよね」

─学生時代に憧れの選手などはいましたか？

「小学校のチームの先輩でもある山田哲人さん（ヤクルト）です。ずっと憧れていましたし、今でも目標の選手です」