矢崎拓也は、一時期の制球難は解消されつつあるといって良いでしょう。矢崎の場合は、「調子の良い時こそ、単調な投球にならないように」という点に気をつけてもらいたいと思います。

 ランナーを背負った時には強気に攻めることも大切ですが、そんな時こそ自分の中で少し間(ま)をつくるなど、投球が単調にならない工夫も必要なのではないかと思います。今の矢崎には、見ているこちらも「抑えてくれるのではないか」という思いを抱きます。良い意味で自信を持って、自分を信じて投げ切ることができれば、非常に期待できる投手なのではないでしょうか。

 栗林良吏、森浦大輔ら勝ちパターンがいる中で、中﨑や一岡といった実績豊富な投手がチームに良い影響を与え、ターリーや矢崎が5回以降をしっかりと投げ切る。今のカープではこれが理想です。

 先発には先発の、リリーフにはリリーフの任された役割がある中で、まずは先頭打者を抑え、良い形で試合に入っていくことを意識して試合に臨んでもらいたいですね。

 もちろん順位も気になるところではありますが、今のチームの雰囲気を変えるような、カープらしい戦い方を期待したいと思います。