広島東洋カープにまつわるモノ・コト・場所をクローズアップして取り上げる『カープ再発見』企画。開幕を心待ちにするカープファンに、開幕がもっと待ち遠しくなる(!?)アレコレをお届けする。

 第3回目の今回は、球場を盛り上げる『応援歌』にフォーカスする。その発祥はなんと70年以上前。小さな応援団から始まった応援歌は、今なお多くのファンに親しまれている。

応援歌で盛り上がる、旧広島市民球場スタンドの様子

 独自のスクワットコールと共に繰り出されるカープの応援歌。その始まりは旧広島市民球場設立よりも古く、1950年頃と言われている。

 中心となってつくり上げたのは、広島電鉄の運転手たち。当初は歌、というよりも三三七拍子でリズムを取るスタイルだった。楽器もラッパと太鼓こそあったものの、その他はチンチン電車の警鈴や鍋のフタなど雑多な物ばかり。しかしその賑やかさは応援を盛り上げ、いつの間にか小さな応援団はスタンドでも人気者となっていた。音を出しながらカープを応援するという楽しみは、ここから始まっている。

 今では12球団の一軍選手それぞれにつくられている応援歌だが、そのルーツは山本浩二だと言われている。

 初優勝した1975年頃、『ミスター赤ヘル』こと山本浩が打席に立つと、自然に『コージコール』が沸き起こるようになった。最初は肉声だけの声援だったが、広島経済大の学生から誕生したトランペット隊により応援がグレードアップ。選手別の応援歌として歌詞とメロディーがつくられるようになった。

 山本浩二の応援歌が好評だったため、当時の中心選手である衣笠祥雄や、今ではほぼ全球団が使用しているコンバットマーチなどの歌も続けてつくられた。コンバットマーチは最初応援歌がつくられていない選手用の曲だったが、次第に全野手に応援歌がつくられるようになった。

 選手別応援歌以外にも球場でファンが一体となって歌う曲はたくさんある。その代表は何と言っても『宮島さん』だろう。カープが得点をしたときに即座にトランペットが流れ、2回繰り返した後に万歳三唱をするスタイルは定番。こちらは広島商高の応援でも使われている、広島ならではの歌だ。

 その他にもカープの得点チャンスになるとバッターに関係なく流れる『チャンステーマ』など、心に残る名曲の数々が存在している。

カープをより深く、より熱く。日本唯一の広島東洋カープ専門誌!
2026年3月下旬創刊決定!
ただいま新規定期購読 受付中!

【新雑誌 詳細はこちら】