◆まだ真っすぐしか自信を持てていません

― キャンプを終えてから実際にチームメートを相手に打撃投手などを務めました。プロの打者と対戦し、どんなことを実感しましたか?

「高校では僕自身がまずいと思った球も空振りや凡打になったんですけど、プロはそういう球も絶対打たれるので、そこは全然違うなって思います。本当に失投が命取りになるっていうのは毎日感じています」

― 5月に入り、ソフトバンク三軍との練習試合に初めて対外試合で登板しました。緊張はしませんでしたか?

「緊張はしませんでした。楽しみの方が大きかったです」

― その後、BCリーグ福井との試合でも登板し、1失点したものの手応えはあったのではないでしょうか?

「ソフトバンク戦のときは、初めての対外試合だったので自分の気持ちも高ぶっていましたし、やるぞという気持ちもあったので、楽しさもあったし、強気に押せました。ただ、1球高めに浮いた球を長打にされて、その1球に悔いが残ったんですけど、三振も取れたので良かったです。福井のときは自分の準備不足もあって、心に隙があったかなって今思うと感じます。油断すると高いレベルではすぐダメな結果に結びつくことが分かったので、それはいい収穫だったなと思います」

― マウンドで投げる上で意識していることとかありますか?

「気持ちを強く持って、自分の持ち味を100%出せれば良い結果に繋がると思うので、強い気持ちを持つことだと思います」

― 中村投手の持ち味として球のキレと伸びのあるストレートが挙げられますが、それはご自身の中でもアピールする武器のひとつでもありますか?

「真っすぐの質もそうですが、僕はまだ真っすぐしか自信を持てていません。ピッチングの基本は真っすぐだと思うので、球の質は常に高めていきたいと思います。今年はまず真っすぐを自分の思い通りに投げられるようにしたいです」

― 野球だけの生活になりましたが、充実した日々を過ごせているのではないですか?

「高校時代に大学からも声をかけてもらったんですけど、勉強が嫌だったんです(笑)。高校が結構勉学をしっかりやる方針だったので、テスト1週間前になると全体練習後の自主練が禁止で勉強の時間になるんです。その時間がすごく嫌いで、隠れてウエートしていたんですけど、コーチに見つかって最終的に勉強をさせられちゃいました(笑)。だから、今はやりたい環境で野球をやれているので、すごく楽しいし充実しています」

― 今後は、どんな投手になっていきたいですか?

「理想は打たせて取る。自分の思い通りにゲームを動かせるピッチャーになりたいなって思います。今年の目標はまずは体を強くして、早く結果を出して一軍から声がかかるように頑張ります」