3年目を迎えた今季、一軍での活躍に期待がかかる小園海斗選手。

◆3度トリプルスリーを達成した山田哲人のアドバイス

 高卒1年目から一軍で58試合に出場し、打率.213、4本塁打、16打点を記録した小園海斗。2年目はさらなる活躍が期待されたが、一軍での出場はわずか3試合。ノーヒットに終わり、悔しいシーズンとなった。

 奮起が期待される3年目。もう一度ショートのレギュラー候補と呼ばれる存在となるため、オフの自主トレは、ヤクルトの山田哲人に弟子入りした。

「僕の方から『おねがいします』と連絡させてもらいました。ありがたいことに、すぐにOKをいただいたので、その自主トレの代表である川端慎吾さん(ヤクルト)に挨拶をして参加させてもらうことになりました」

 山田とは宝塚リトル時代の先輩後輩という間柄。3度、トリプルスリー(3割・30本・30盗塁)を達成した山田からのアドバイスは、バッティング・守備の両面で小園の意識を変えていった。

「バッティングについて色々教えてもらい、打つときに、手を体から離しすぎないようにすることを意識するようになりました。これまでは、打つポイントがバラバラで打率も残っていませんでした。肘が体に近いほうが力も伝わりやすいと聞いたので、打つポイントを近くするような練習を続けています。そして、それはコーチからも言われていた課題でした。やっぱりスゴイ人が見たら分かるんだなと思いましたね」

 守備の面でも捕球の際に、体が流れていた点を指摘され、しっかりと正面で取ることを、これまで以上に意識するようになった。

「バッティングや守備では片足で立ってみたりなどして、軸がブレないことを意識しながら、練習しています。自主トレは、捕って走っての練習を交互にやっていましたが、本当にしんどかったです。ただ、勉強になった点はたくさんありました」

 春季キャンプは二軍での調整となったが、走攻守三拍子揃った、球界を代表するスラッガー山田から得た助言を生かし、虎視眈々と一軍の舞台を狙っていく。

「もちろん一軍のショートのポジションを狙うのが目標です。そのために、まずは一軍に定着して、任されたところで全力でプレーできたらいいなと思っています」

 リベンジのもと挑む今季、どんな活躍をみせてくれるか。悔しさを味わった背番号51は、必死の覚悟で鍛錬を続けている。