4月3日、マツダスタジアムで行われたウエスタン・リーグ公式戦で2020年のドラフト4位・小林樹斗、ドラフト5位・行木俊がそろって実戦デビューを果たした。
今年はすでに社会人、大卒ルーキーの栗林良吏(1位)、森浦大輔(2位)、大道温貴(3位)、矢野雅哉(6位)が一軍デビューを果たし、いずれも期待以上の活躍を見せている。開幕直後の段階で、これほど多くのルーキー選手の名前がクローズアップされるのも珍しい。
例えば昨季。即戦力で獲得した森下暢仁は除くとして、投手では2019年ドラフトの鈴木寛人(3位)が初登板を果たしたのが10月31日の中日戦(1回を2安打1失点)。ドラフト6位の玉村昇悟も、初登板は11月1日(中日戦/6連打を浴び1死も奪えずに3失点で降板)だ。
高卒右腕の小林と独立リーグ経由とはいえ20歳の行木俊が、この時期に公式戦デビューを果たすのは異例中の異例。ただ小林は春季キャンプの時点から高い評価を受けていただけに、首脳陣や本人の中では特別驚くようなことではないのかもしれない。
実際、小林はキャンプイン直後に、いきなりブルペンで152キロを計測。名門・智弁和歌山高のエースとして活躍した逸材が、早くも潜在能力の高さを見せつけている(初登板は三者凡退で1回を無失点)。
「(自信のある球種は)一番は真っすぐだと思いますけど、真っすぐに近いカットボール、スプリットには自信を持っています。今は全ての球種のレベルアップを図っている段階なんですけど、カットボールの球速が140キロを超えましたし、スプリットも140キロ近く出ていたので状態は悪くないと思っています。ブルペンで152キロが出ましたけど、ブルペンで152キロは、ちょっと自分の中で飛ばし過ぎかなと思いました(苦笑)、力感的にも全然そんなに力を入れている実感がなかったので、感覚的なものは変化してきているのかなと思います」