昨季は得点力不足がV逸の大きな要因となったが、今季は覚醒間近の若鯉が勝利を引き寄せる原動力となる。

正隨優弥選手

プロ2年目を迎える正隨優弥のバットから快音が止まらない。昨季もルーキーながら春季キャンプ一軍メンバーに名を連ねるなど期待値は高かったが、今年も春先からエンジン全開だ。

第1クール2日目のフリー打撃で山口翔から柵越え2本を放つと、シート打撃でも山口からキャンプ第1号となる豪快な一発を左翼ポール際に叩き込んだ。極め付きは2月10日の紅白戦で放ったレフト方向への2点本塁打。

昨季はウエスタン・リーグで6本塁打を記録しているが、右方向への一発はなかっただけに首脳陣に対する最高のアピール材料となった。今年1月に大阪桐蔭高の先輩である中田翔(日本ハム)と合同自主トレを行った成果が、早くも実戦の場で現れ始めていると言っていいだろう。

外野のポジションは定員オーバー気味ながら、高橋大樹と共に『右の代打』枠としての存在感を日に日に高めていっている。佐々岡監督の評価も上々で、沖縄で行われる一軍二次キャンプへの帯同も勝ち取った。

18年限りで引退した新井貴浩氏を彷彿とさせる“地元広島出身の右の大砲候補”が、2年目にして早くも大輪の花を咲かせようとしている。

正隨優弥(しょうずいゆうや)
1996年4月2日生・23歳/右投右打/2018年ドラフト6位/プロ2年目
【2019年成績】(二軍)105試合 336打数 70安打 打率.208 6本塁打 39打点 4盗塁