昨季は得点力不足がV逸の大きな要因となったが、今季は覚醒間近の若鯉が勝利を引き寄せる原動力となる。

中村奨成選手

プロ3年目にして初の一軍春季キャンプスタートとなった中村奨成が、第1クール初日から存在感を見せている。

捕手の早出特守ではルーキー・石原貴規と共に泥まみれになりながら白球を追いかけ、その後の全体練習でも大きな声を発しながら率先してメニューを消化。それだけでは飽き足らず、2月5日には全体練習終了後の誰もいないグラウンドで黙々と居残りロングティーにも取り組んだ。

甲子園での華々しい実績を携え鳴り物入りで入団したものの、この2年間で一軍昇格は果たせていない。時間のかかるポジションとはいえ、本人は「今季がラストチャンス」という意識を持ってオフの段階から調整を続けている。

発展途上の段階ではあるが、懸念材料の一つだった体重も80kg台に突入。
開幕一軍という目標に向け、期待のドラ1捕手が不退転の覚悟を持って野球道を突き進む。

中村奨成(なかむらしょうせい)
1999年6月6日生・20歳/右投右打/2017年ドラフト1位/プロ3年目
【2019年成績】 (二軍)39試合 104打数 29安打 打率.279 2本塁打 9打点 5盗塁