◆自慢の長打力に磨きをかけ、目指すは二桁本塁打

 次世代のスラッガーとして期待のかかるプロ3年目の正隨優弥が二軍でアピールを続けている。5月2日時点で打率が3割超、4本塁打、18打点の数字をマーク。求められている長打を狙いながら確実性も身につけつつある。

 春季キャンプは一軍スタート。ただ実戦では、打つべき球を捉え切れないシーンが目立ち、思うような結果を残すことができず二軍へ。一軍昇格に向けて変化を求めた正隨は、打席でのタイミングの取り方を変えた。

「今までは上半身でタイミングを取っていましたが、それを下半身で取るようにしたところ、これまでにない角度で打球が飛ぶようになり、長打の確率も上がってきました。特に(ウエスタン・リーグ)開幕2戦目の中日戦で打った本塁打は、思い描いた角度で飛んでいき、いい手応えを感じました。コンスタントにこういった打球を打てるように、新しい取り組みを早く自分のものにしていかないといけません」

 昨年は初めて一軍に昇格すると、9月18日のヤクルト戦(神宮)でプロ初本塁打。プロ初安打が本塁打という離れ業をやってのけた。ただ一軍ではこの一本しか安打を打てず、喜びと共に悔しさも大きいシーズンを過ごした。

「昨年一軍を経験させていただき、結果によって気持ちを浮き沈みさせないことをより意識するようになりましたし、気持ち的に良い意味での余裕もできました。今年の目標は一軍で二桁本塁打を打つこと。そこはぶれることなくやっていきたいと思います」

 結果を求め進化をやめない正隨は、自身の掲げた目標達成に向けて、必死の覚悟でバットを振り続ける。