◆改めてチーム全体を見つめ直すとき

 同じ試合の中でも巨人は思い切ったベンチワークを見せていました。9回裏に中川からビエイラ、桜井、高梨と三度の投手交代をするなど、原監督の采配には迷いがなかったです。

 その他にも“タイミング”の部分で疑問を抱いたシーンがあります。4月30日の阪神戦で田中広輔が途中出場ながら2安打を放ちました。しかし、雨天ノーゲームになった翌日の試合も、その次もベンチスタート。結果を出した選手は、次のゲームでも積極的に使わないとダメでしょう。

 もちろん小園の調子が良いので、スタメンで使い続けるのは分かります。でも、カープが上位にいくには田中の復調が絶対に必要なんです。きっかけを掴みそうなところで使わないと、もったいないですよね。せっかく苦しい中で結果を残したんですから。

 現時点で規定打席に到達しているのは3選手だけ。それだけ打線が固定されていないということです。クロンを使って怖さを出したいのか、松山を使って安定感を出したいのか。どれがカープのベストオーダーなのか。そこに迷いがあるうちは、ズルズルと負けが続いてしまうでしょう。いま改めてチーム全体を見つめ直すときでしょうね。