今季、劇的な復活を遂げ、一軍の先発ローテに定着しつつある高橋昂也。ここでは、高卒5年目左腕が、一軍での未来を見すえ、胸に抱いていた言葉をクローズアップする。

長いリハビリを乗り越え、一軍の舞台に帰ってきた高橋昂也投手。

◆「一軍の舞台で活躍したい強い気持ちが原動力に」

 復活を遂げた左腕には熱き思いがあった。2019年2月に左肘のトミー・ジョン手術を受け、そこから1年以上に及ぶ長いリハビリ。当然不安が募る。高橋昂也はこの期間に抱いた気持ちをこう表現する。

「目指すものがないとリハビリもマンネリ化してしまうので、マツダスタジアムで投げる自分の姿を想像しながら練習に取り組んできました」。

 昨年、二軍で実戦復帰を果たすと、今季、4月18日の中日戦(バンテリンドーム)で3年ぶりに一軍登板。白星はつかなかったものの5回無失点の好投をみせると、続く4月24日の巨人戦(東京ドーム)でも先発の役目を果たし待望の勝利。周囲に復活を印象づけた。

 そして、5月5日。長いリハビリのなかで、体を突き動かす原動力となった“マツダスタジアムでの登板”がようやく現実のものとなった。

【高橋昂也の今季成績】※6月5日現在
4試合 2勝1敗 防御率2.01 22.1回
17奪三振 6失点 四死球5