6月22日のヤクルト戦でプロ初の4番に座った林晃汰選手。

 高卒3年目・林晃汰の勢いが止まらない。首脳陣は期待も大きく、6月22日のヤクルト戦(マツダスタジアム)ではプロ初となる4番で出場。8試合連続安打となるマルチ安打を放ち、重圧のかかる打順でも存在感は放った。

 安打はいずれも先頭打者で打席に入った場面。6回裏は得点のきっかけとなるセンター前ヒット、8回にもレフトへ安打を放った。これで打率は.407とハイアベレージを残し、6月の月間成績でも打率.391、2本塁打、14打点と好調をキープしている。さらに、左投手を苦にせず、ここまでの対左投手成績は、打率.458と順応力の高さをみせている。

「1打席1打席を大事にして勝負に集中することを心がけています。チャンスの場面での一打がまだまだ物足りないと思っていますが、少しずつ結果も出てきたので、そこはプラスに捉えていけたらいいなと思っています」

 林が意識しているのは得点圏での勝負強さ。それだけに、22日のヤクルト戦、初回の2死三塁、3回の無死一、二塁の得点機で凡退したことは課題として捉えているはずだ。しかし、6月22日の試合終了時点で、得点圏打率は.550。チャンスに強い数字が残っているだけに、林にかかる期待の大きさは変わらない。

 今季、プロ初打点、初本塁打など、一軍で初モノが続く、カープの未来を担う期待のスラッガー。コロナ禍で離脱者が相次ぎ巡ってきたチャンスをしっかりと掴み取り、一軍の舞台で躍動を続けている。