一軍での活躍が続くプロ2年目の石原貴規選手。

 今季、初の開幕一軍を果たした2年目の石原貴規。プロ初スタメンに抜擢された4月29日にはプロ初安打・初打点を記録。その後もコンスタントにスタメン出場を重ね経験を積んだ。しかし、5月に新型コロナウイルス感染が判明。予期せぬ一軍離脱となった。

「療養中は軽く症状が出ましたし、できることも限られていました。ただ動ける範囲でトレーニングをしていたので体に大きな変化はありませんでした」

 5月31日から練習を再開すると6月8日の阪神戦(二軍)で実戦に復帰。この試合、6番・捕手でスタメン出場すると安打を放つなど、攻守にわたり順調な回復ぶりをアピールした。

 石原は今季ブレイクを果たしつつある若手の一人。離脱するまで一軍で13試合に出場。試合中は、敵味方関係なく捕手のプレーぶりに視線を送り、バッテリーを組んだ一軍投手とコミュニケーションを重ねることで捕手としての引き出しを増やしていった。

「一軍の試合は勉強する部分がたくさんありますし、影響を受けた投手もたくさんいます。投手の考え方には常に耳を傾けていますし、投手と僕の求める球が違った場合は、登板後に振り返っています。その全てが良い経験です」

 もともと捕手としての技術に定評のあった石原だが、今季は打撃でも成長の跡が見える。熾烈を極める一軍捕手争いに遅れをとるつもりはない。

「もちろん負けたくありませんが自分は評価される立場。やるべきことをやって結果を残すしかありません」

 完全復調した6月14日には一軍に再昇格しスタメン出場。復帰以降、8試合でスタメンマスクを被り活躍を続けている。正捕手の會澤翼が離脱するなか、存在感を発揮できるか。石原の正捕手奪取に向けた戦いが再び始まった。