◆リハビリを乗り越え、日本を代表するDFへ

 現在も背番号19をつけているのは、DF佐々木翔。2015年にヴァンフォーレ甲府から完全移籍で加入したときに19番を託され、今季で在籍7年目を迎えた。 

 加入1年目のチャンピオンシップ決勝第1戦で、ヘディングシュートで同点ゴールを決め、3回目のJリーグ制覇に貢献。だが翌2016年に右膝前十字靭帯断裂の重傷を負い、2017年に同じ個所を再び断裂して約2年間、公式戦出場から遠ざかった。対人プレーとヘッドの強さというプレーの特徴だけでなく、苦闘のキャリアも、背番号19の上村をなぞるようだった。

 だが、厳しいリハビリを乗り越えて2018年に完全復活を果たした。以降はセンターバックやサイドバックなど、複数のポジションで質の高いプレーを見せて最終ラインを支え、2020年からはキャプテンを任されている。

 本人はサンフレッチェに加入したとき、19番に特に思い入れはなかったようだが、サンフレッチェでプレーを重ねるごとに思い入れが強くなり、「いまは19番が好きですね」と語る。

 完全復活を果たした2018年には、日本代表にも初選出された。2018年9月の代表デビュー戦の背番号は4番だったが、現在は19番になり、来年のカタールW杯出場も期待される。サンフレッチェの名DFの象徴とも言える19番を背負い、日本を代表して世界の舞台で戦う姿を、ぜひ見たいものだ。