8月4日のソフトバンク戦で復帰登板を飾った戸田隆矢投手。

 昨年7月に左肘を手術し育成契約となった戸田隆矢が、8月4日のソフトバンク戦(二軍・由宇)で、約2年ぶりに復帰登板を果たした。

 戸田は4番手として6回から登板。先頭打者に死球を与え、2死三塁にされると、水谷瞬にタイムリーを打たれ1点を失った。ただ球速は140キロ台を計測し、戸田の持ち味であるチェンジアップも安定。順調な回復ぶりをアピールした。

 25年ぶりの優勝を果たした2016年、戸田は6月から先発ローテの一角に定着。7月10日の阪神戦(甲子園)では、140球の熱投でプロ初完投を完封勝利で飾り、自己最多タイとなる4勝目をあげた。

 待望の先発左腕として期待が集まっていた戸田が、予期せぬ不運に見舞われたのは7月下旬。思わぬアクシデントで左手を負傷し戦線離脱すると、以降は一軍での登板はなし。2017年は3試合、2018年は7試合。そして2019年は一軍登板なしでシーズンを終えると、2020年7月に左肘手術を決断した。

 長い苦悩と長いリハビリを経て巡ってきた復帰マウンド。背番号は53から125に変わったが、投手としての復活を期待させる登板となった。樟南高校から2011年ドラフト3位で入団し、今年で10年目。まずは二軍で実戦感覚を取り戻し、マツダスタジアムのマウンドに上がる日を虎視眈々と狙っていく。