◆これまでとは違う良い緊張感を河田コーチがもたらしてくれた

─今年の春季キャンプは取材規制があり、ファンの方の声援が飛び交わない無観客での練習となります。雰囲気はいかがでしょうか?

「これまで体験したことがないだけに不思議な感覚ですし、これまで僕が体感してきたプロ野球ならではのキャンプの雰囲気は薄いのかなと思います。やっぱりお客さんがいて、お客さんに見てもらうのがプロ野球です。それがキャンプの醍醐味なんだと改めて思いますね」

─田中選手個人としては、どんなテーマをもってキャンプに臨んでいますか?

「沖縄には、新入団選手をはじめ、一軍キャンプが初めての若い選手が多く来ているので、周りを見ながら、しっかりと声をかけてあげられるようにしたいですね。若い選手が力を発揮できるような雰囲気づくりができたらいいなと思っています。個人的には、やはりキャリアハイを残せるように調整していきたいです。そのためにはレギュラーとして試合に出続けないといけません。そこを目指して取り組む姿をグラウンドで見せれたらいいなと思います」

─昨年から変わった点でいくと、コーチとして2016年と2017年の連覇を支えた河田雄祐さんが、今年からヘッドコーチとして復帰されました。チーム全体の雰囲気の面で、これまでと変わったと感じる部分はありますか?

「河田さんの人柄が醸し出す熱い気持ちは、ミーティングからひしひしと伝わってきていますし、そういった面では、チーム全体に良い緊張感が漂っていると思います。キャンプ初日は、チームで練習を始めて最初のうちは試しながら入ってしまう部分もありましたが、今年は比較的良い雰囲気、良い緊張感のなかで練習できていると感じています」

─今年から鈴木誠也選手と大瀬良大地投手が野手と投手のキャプテンに就任されました。選手会長として、この二人との連携はどう考えておられますか?

「二人ともすごくチームのことを考えてくれて、チームのために行動を起こすことができる選手なので、連携面に関しては心配していません。投手は僕の目が届かないところではありますが、そこは(大瀬良)大地がしっかりとまとめてくれると思っています。二人の存在はすごくありがたいですし、三人でうまくチームを良い方向に導いていきたいと思っています」

◆プロフィール
田中広輔 2
■たなか・こうすけ ■1989年7月3日生(32歳)■171cm/84kg   
■右投左打/内野手 ■神奈川県出身 ■東海大相模高-東海大-JR東日本-広島(2013年ドラフト3位)