カープの選手に密着し徹底取材をもとにお届けする、J SPORTSと広島アスリートマガジンの新企画『広島東洋カープ選手応援企画』。その記念すべき1人目に選ばせてもらったのはプロ2年目の宇草孔基選手。毎週の取材、毎月1回のロングインタビュー、そして、ファンの方の声も取り入れながら、宇草選手の新たな一面に迫っていきます。
今回は2回目のインタビューを掲載。常総学院高3年の時に出場した甲子園で体験した奇跡的な出来事などを紹介していきます。
《J SPORTSと広島アスリートマガジンが独自に入手したマル秘エピソードも多数掲載》
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◆イメージ通りに打てた初球先頭打者アーチ
―常総学院高3年のとき、春のセンバツ甲子園に出場されました。準々決勝まで進出されましたが、どの場面が一番印象に残っていますか？
宇草：一番の思い出は、大阪桐蔭高との準々決勝戦で放った先頭打者本塁打ですね。
―初球を打ち返されました。
宇草：小さい頃から甲子園をテレビで見ていて、試合開始のサイレンが鳴っている間に、初球を打って出塁する選手を見てかっこいいなと思っていたんです。このサイレンの中、本塁打を打てたら最高だろうなと子ども心に思っていたのでうれしかったですね。
―イメージが現実のものになったわけですね。初球から思い切り振っていく心構えで打席に？
宇草：それもありますし、準々決勝前日の夜間練習も大きかったですね。
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―といいますと？
宇草：宿舎で素振りをしていたのですが、この時は、本塁打を打つイメージで素振りをしていました。それで一番最後のスイングが“すごくいい感じ”で振れたんです。そのひと振りのおかげで、良いイメージで翌日の試合に臨むことができました。
―その良いイメージを翌日の第一打席で活かすことができたというわけですね？
宇草：そうですね。たまたま先攻になって、僕が一番最初に打席に入り、その良いイメージのまま初球を振ると本塁打になったので、すごく印象に残っています。
―ちなみに初球本塁打に驚きは？
宇草：試合が始まったばかりでしたし、打ったあとはけっこう冷静でした。頭で思い描いたことが、試合でイメージ通りにカタチになることってあるんだなと、その打席を振り返っていました。
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◆宇草孔基 プロフィール
1997年4月17日生。東京都出身。常総学院高では甲子園に出場し準々決勝に進出。高校時代はU-18代表に選出された経歴を持つ。高校卒業後は法政大学へ進学。4年生の春季にベストナインに輝くと日米大学野球選手権大会にも出場した。2019年ドラフト2位で広島東洋カープに入団。ルーキーイヤーの昨シーズンは、二軍で打率.281、62安打を記録。10月に一軍デビューすると、プロ初安打・初打点を記録し、13試合で11安打を放った。しかし10月の試合で右腓骨（ひこつ）を骨折し離脱。長いリハビリを経て、今年4月に実戦復帰。6月にはプロ初本塁打を放ち、交流戦では5盗塁を記録するなど、一軍で存在感をみせた。現在は一軍再昇格を目指し、二軍で鍛錬を続けている。
