今季、二度一軍に昇格するも目立った活躍を見せることができず、6月上旬以降は二軍生活が続いている。助っ人のクロンと共に長打を打てるのが大きな魅力。長打力不足の一軍の救世主となるべく二軍で調整を重ねるメヒアの意気込みを紹介する。※取材は9月上旬。

スラッガーとしての成長が期待されている、6年目のメヒア選手。

◆他の選手にはない自分だけの持ち味を

─ここ数試合、打撃の調子が上向きと聞きました。

「コーチにも良くなっていると言ってもらい、自分の中でも手応えを感じているので、今は自分ができることに集中して取り組んでいます。いつ一軍に呼ばれてもいいように準備しておきたいです」

─6月上旬以来の一軍昇格に向けて、試合ではどんなところをアピールしていきたいですか?

「打率と、本塁打を含めた長打で結果を残していかないといけませんし、三塁の守備でもアピールする必要があると思っています。一軍にいるのは素晴らしい選手ばかりなので、その選手達と自分を比べるのではなく、自分だけの持ち味を出すことに集中してプレーしていきたいと思います」

─打撃コーチからのアドバイスで、いま特に意識して取り組んでいることはありますか?

「コーチからは打てる能力はあるので、打てる球をしっかり捉えて一球で仕留められる確率を上げていこうと言われています。ファールではなく、一振りで確実に仕留めることを意識しています」

─一球で仕留めるためにどんな取り組みをしていますか?

「高め・低めの難しい球を打ちにいくのではなくて、自分の打てる球がきたとき、しっかり前に弾き返すことだけを考えています。この打撃を二軍で実践できないと、投手のレベルが上がる一軍で打てるはずがありません。二軍で精度を上げて、一軍でも同じようなパフォーマンスを発揮できるようにしなければいけません」

─練習中は若手選手と楽しそうに話している姿が印象的です。

「カープの若手には楽しくて面白い選手が多いです。もちろんオンとオフは切り替えて、よくジョークを言い合ったり、日本語とスペイン語を混ぜ合わせながら話しています。チームメートから最近教わった日本語は『紙一重』。惜しいという意味ですが、初めて聞いた時は、〝紙〟を〝神〟のことだと思い、どんな意味なのだろうと興味津々でした。すぐにペーパーの紙だよと教えてもらいましたが(笑)。プロである以上、お互いにライバルですが、良い刺激を与え合いながら成長していきたいですね」

◆プロフィール
A.メヒア 96
■アレハンドロ・メヒア ■1993年3月10日生(28歳)■192cm/112kg    
■右投右打/内野手 ■ドミニカ共和国出身 ■カープアカデミー-広島(2016ー)
192cmの体格を活かした豪快なスイングから広角に長打を放つ助っ人。2015年から広島で生活しており、日常会話レベルの日本語は使いこなしている。