10月18日に行われたみやざきフェニックス・リーグでのヤクルト戦(都城)。プロ1年目の大道温貴が先発し、7回無失点の投球を披露した。投じた球数は65球。ストライク先行の投球でヤクルト打線を1安打無四球に封じ込める、ほぼ完璧な投球で復調をアピールした。

 8月下旬にプロ初の二軍降格。一軍で真っ向勝負を続けてきた本来のストレートを取り戻すため、課題解消に向けた取り組みを続けてきた。その大道をウエスタン・リーグ最終戦前日(9月25日)に取材。二軍での日々が続くなかで、ルーキー右腕が胸の内に秘めていた思いを届ける。

今季、新人ながら開幕一軍入りを果たすと、先発・中継ぎにフル回転をみせた大道温貴投手。持ち味のストレートを取り戻し、一軍復帰を目指す。

◆無駄な動きを省いた投球フォームに変更

ー本来のストレートを取り戻すため、二軍で練習に取り組んでこられました。ここまでの手応えはいかがですか?

「ストレートに関しては、ある程度は手応えを感じています。また、変化球の精度も良くなってきているので、二軍での時間を経て、いろんな面でレベルアップできているのかなと思います」

ー思い描いているストレートにはどれくらい戻っていますか?

「練習ではある程度投げれているので、あとは試合での結果と内容です。試合で1イニング投げたとすると、思い通りのストレートを投げることができているかだけではなくて、どんな打球を打たれたか、空振りがとれたかといったところも見るようにしています。そういう面で言うと、先日の試合(9月23日・阪神戦(二軍))は、ストレートを捉えられることはなかったですし、空振りもとれていたので、こういった投球を継続して、自信につなげていきたいと思います」

ー二軍降格時にお話を伺った際、投球フォームにも乱れが生じていると言われていました。ここの修正はいかがでしょうか?

「うまく進んでいると思います。力まず投げれるようなフォームを目指しているので、以前に比べて少し落ち着いた投球フォームに見えるかもしれません。余計な動作を極力なくして、リリース時にグッと力が入るフォームを目指しています」

ー大道投手の持ち味でもある投げっぷりの良さは少し抑えた感じですか?

「今の自分が理想にしているピッチングスタイルに、一番近いのはこういったフォームかなと思ったんです。今までは難しくやってしまっていた部分もあるので、できる限り、いらないと思う動作は省いていこうと思っています」

ーフォームの乱れに関しては、開幕から中継ぎ・先発にフル回転してきた疲れもあったのではないでしょうか?

「一軍にいる時は、あまり疲れを感じていなかったのですが、二軍に来た初日に疲れがどっと出ました。ただ、プロでやっていく以上それではいけないので、シーズンを通して、先発でも中継ぎでも一軍で必要とされる選手でありたいと思っています」

◆プロフィール
大道温貴 12
■おおみち・はるき ■1999年1月20日生(22歳)■180cm/80kg
■右投右打/投手 ■埼玉県出身 ■春日部共栄高-八戸学院大-広島(2020年ドラフト3位)