◆チーム内での競争が良い結果に

―今季開幕直後、カープの先発陣は非常に良い滑り出しを見せていました。周囲の投手が結果を残していくことが刺激になった部分はありましたか?

「チームには黒田さん(博樹)を筆頭に質の高い先発陣がそろっています。他のチームの先発投手を見ても、カープの先発メンバーは素晴らしいスタッフが揃っていると思います。そうした環境のなかで過ごしていれば、私も野球人ですから多少なりとも競争意識というものが生まれます。今私が感じている競争意識はきっと他の選手も感じているはずですし、競争意識を持ち続けることで投手陣はさらに高いレベルにいけるはずです」

―黒田投手は昨季までヤンキースのローテーションピッチャーでした。昨季までメジャーリーグでプレーしていたジョンソン投手にとってそうした投手と一緒にプレーするというのはどのような意味を持っていますか?

「黒田さんは僕にとってもチームにとってもとても大きな存在です。たとえばクラブハウスなり部屋のなかに現れたときに彼のオーラ、彼の存在がその場を引き締めてくれます。長年日本で成績を残し、アメリカでも成績を残したその経験と彼の人柄、そういったものが全て彼のリーダーシップに繋がっているのだと思います。調子が良いとき、悪いときが彼にもあると思いますが、調子が悪いときであってもマウンドにあがるだけで雰囲気を感じます。彼のオーラで、彼の存在感をありのままに出して投げてくれたら今日は勝てるんじゃないか、今日はいけるぞという気持ちになります。実績面は当然のこと、それに加えて本来彼が持っている雰囲気についても本当に尊敬しますし、憧れる投手のひとりです」

◆イニングを稼げる投手に

―入団会見では先発というポジションにこだわりを持っているというお話をされていました。ジョンソン投手が先発投手として一番こだわりを持っている点を教えて下さい。

「先発投手に求められる要素はたくさんあると思います。自分が大切にしていることも試合数、イニング数、勝ち星、いろいろとあります。ただ、チームに対しての貢献という意味で大切にしているのは、イニングです。少しでも長く多くのイニングを投げることで他の投手の負担軽減になることは間違いありません。チームにとっても、先発が長く投げて試合をつくっているゲームは勝ちに繋がる確率が上がるはずです」

―日本の文化や新しい土地での暮らしにはもう慣れましたか?

「自分でも楽しみながらうまく順応してきていると思います。食の方も問題ないですし、生活の方も順調に進んでいます。フィアンセのカーリンは麺類や天ぷらなど、小麦粉を使っているものが食べにくいようなので、僕よりはフィアンセの方が苦労しているかなというのはあります(苦笑)。ただ、積極的に日本の文化に触れるために外出したり、ふたりで力を合わせていろいろなことを楽しむようにしています。違う文化のなかで出会う新しい経験や、新しい場所にいったりして自ら楽しむようにしています。そうすればより早く、そして簡単に日本での生活に順応できるのだと思いながら日々を過ごしています」