広島アスリートマガジンWEBでは、これまでカープやサンフレッチェをはじめ、広島のスポーツの魅力を伝えてきた。ここでは、2021編集部セレクションとして、昨年特に反響の多かった記事を振り返る。

 今回は、時代を彩ったカープ選手の足跡を背番号と共に振り返る企画。後の最多セーブ王も背負った「58」を取り上げる。(2021年5月14日掲載記事を一部編集)

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カープを経てソフトバンクで大輪の花を咲かせたデニス・サファテ投手。

 大まかな傾向として、50番台の背番号はドラフト下位指名選手やドラフト外での入団選手に与えられることが多い。そこから頭角を現した選手はもっと若い番号に移行し、実力を発揮できなかった場合はそのまま退団、引退ということもある(もちろん例外も多々ある)。カープの50番台も同様の傾向があるが、今回取り上げる『58』にはもう一つの流れもある。

 まずは2005年から『58』を背負う小島紳二郎。2004年のドラフトでカープから5巡目指名を受けて入団した小島は、1年目の8月にプロ初登板を初先発で飾る。貴重な左腕として翌2006年も4試合に先発するが、プロ初勝利はならなかった。

 2007年からは「小島心二郎」に改名、投球フォームをサイドスローに変更するなど試行錯誤を繰り返したが、結果を残すことはできず2010年オフに菊地原毅との交換トレードでオリックスに移籍した。