第94回選抜高校野球大会に出場する32校が発表され、広島県勢からは、広陵、広島商業の2校の出場が決まった。

20年ぶりのセンバツ出場を決めた広島商業野球部。

 両校は昨秋の中国大会決勝で対戦して広陵が勝利し、3年ぶりの優勝を飾っていた。広陵は2018年以来、通算25度目の出場となり、広島商業は20年ぶり22度目のセンバツ出場となる。さらに、両校揃ってのセンバツ出場は2002年以来、20年ぶり5回目だ。

 広陵の中井哲之監督は「広島の野球を引っ張ってきた両校で、センバツならではの2校出場できることに対しては、すごく感謝の気持ちがありますし、広商さんより先に帰ってくることはできないと思っています」と語れば、広島商業の荒谷忠勝監督は「広陵高校さんには中国大会でも負けていますし、神宮大会でも決勝まで行かれて励みになっています。2校が広島県代表として出るということで、少しでも広島のレベルを全国に証明したいと思っています」とコメントするなど、両校共に互いを意識する。

 広陵は2年生の内海優太、全国的に注目されている1年生の4番・真鍋慧を中心とする打線と、秋の県大会から急成長を見せる投手の森山陽一朗を軸に昨秋の中国大会を制した。19年ぶり4回目のセンバツ制覇を目指す。

 一方の広島商業は機動力野球が伝統で知られる古豪。今回のチームは秋の県大会、中国大会で見せた攻撃力の高さも特徴。投手陣は右の神野智や左の浴口光介などタイプの異なる投手で継投で勝利を重ねてきた。20年ぶりの春の甲子園での古豪がどのような戦いを見せるのか、注目される。

 大会は3月18日に、甲子園球場で開幕する。