これまで『広島アスリートマガジン』が撮影してきた、広島スポーツにまつわるカットを蔵出し公開。今月は2010年1月号から撮影当時の様子と合わせて、毎週1枚ずつ紹介していきます。

 第1回目は『広島アスリートマガジン2010年1月号』に収録された、黒田博樹さんと佐々岡真司現監督の対談での記念写真をセレクト。

 カープのエースと呼ばれた方々が二人も並ぶと、さすがに迫力がありますね!
 
 インタビューでは黒田さんがメジャーで2年間プレーした中での苦しみ、葛藤を佐々岡現監督が丁寧に聞き出す、読み応えのある内容となっています。

一方で黒田さんが「2009年はフォークも安定しなかったので、緩急をつけられず追い込んでからもしんどかったですね。まぁ佐々岡さんのようなカーブが投げられれば良いんですけど、カーブに関してはセンスがないので(笑)」と語るなど、お二人の仲の良さを感じさせる場面も。

 佐々岡現監督からの「契約が切れる2011年には(黒田が)帰ってくると待っている人もいるよ」という大胆な言葉に対し、黒田さんは「んー、どうですかね(苦笑)」とかわしながも「鳴かず飛ばすの結果で帰ってくることだけはしたくないので、もし帰ってくるにしても、ある程度(結果は)残さないといけないなとは思います」と語っています。
 
 ファンが毎年のように期待しながらも、いざ現実のものとなると度肝を抜かれた2014年オフの黒田さんのカープ帰還。当時の誌面に掲載されたように、まさかメジャーリーグでバリバリ活躍していた状況で、カープに戻ってくるとは……。その後の活躍はご存知の通り!
  

【写真右・佐々岡真司】
1967年8月26日生、島根県出身。
1990年ドラフト1位でカープに入団。2年目の1991年には最多勝や最優秀防御率、沢村賞などのタイトルを総なめにする活躍でチームのリーグ優勝に貢献した。2006年には史上2人目の先発100勝・100セーブを達成。07年に現役を引退。上記の写真が撮影された2009年12月当時はプロ野球解説者として活躍していた。
2015年からカープ二軍投手コーチに就任、2019年に一軍投手コーチに昇格後、2020年から投手出身としては53年ぶりの一軍監督に就任した。

【写真左・黒田博樹】
1975年2月10日生、大阪府出身。
1997年ドラフト2位でカープに入団。1年目にプロ初勝利を挙げると、2005年には最多勝、2006年には最優秀防御などのタイトルを獲得した。2007年にFA宣言をして、ドジャースに3年契約で入団。上記の写真が撮影された2009年12月当時は、契約が切れる2010年オフのカープ復帰が期待されていたが、ドジャースと再契約。12年にヤンキースに移籍すると、先発陣の柱として活躍。2014年オフにカープん電撃復帰を果たし、15年から2年連続二桁勝利。2016年は25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献し同年限りで現役引退。