今季、一軍定着の期待がかかる宇草孔基。

 カープの選手に密着し徹底取材をもとにお届けする、J SPORTSと広島アスリートマガジンの新企画『広島東洋カープ選手応援企画』。その記念すべき1人目に選ばせてもらったのはプロ2年目の宇草孔基選手。毎週の取材、毎月1回のロングインタビュー、そして、ファンの方の声も取り入れながら、企画を進めていきます。

 今回の記事は、2021年のペナントレース終了後に実施した独占ロングインタビューから(2021年12月8日に『J SPORTS『カープ“愛”倶楽部』で公開)。昨季のシーズン後半戦に一軍で感じた手応えや、鈴木誠也選手とのエピソードを交えながら、宇草選手の今季に向けた熱き想いをお届けします。

《J SPORTSと広島アスリートマガジンが独自に入手したマル秘エピソードも多数掲載》
※記事の全文は『J SPORTS『カープ“愛”倶楽部』で公開中(会員登録無料)

 

◆CS争いの最中、一軍で戦うなかで得たものとは

ー(昨季終盤の)熾烈なCS争いの中、どんな思いでプレーされていましたか?

宇草:まずは目の前の試合にいかに貢献するかということを考えていました。もちろんCSのプレッシャーもありましたが、僕の場合は「まず一軍で試合に出続けるためにはどうすればいいか」という点でもプレッシャーを感じていました。

ー試合では、走攻守すべての面で、積極的なプレーが目立ちました。常に意識していたことはありましたか?

宇草:受け身になりすぎず、かといって、ガツガツしすぎないように、そのバランスを意識していました。その時にも、(当時の)広報の小松(剛)さんからアドバイスをいただいた『リフレーム』という思考法が役に立ちました。

ー「視点を変えて、自分を客観的に見る」という思考法ですね。この1年、そういった考え方を含めた精神面の成長も感じておられるのではないですか?

宇草:プロ1年目だった昨年は、右も左も分からず、もがき続けているうちに時間が過ぎていきました。もちろん悩むこともあると思うのですが、経験を積んだのに、いつまでもそのままでいてはいけないとも思っています。「昨日失敗を経験したから、今日はその部分を修正する」の繰り返しが大切だと思うので、自分が目標にしているレベルにいけるように、日々考えながら取り組んでいます。

ー『リフレーム』もそうですが、そうした新しい方法や考え方を取り入れる時には、本を読むなどして情報収集をされるのでしょうか?

宇草:自分で考えたり、周りの人の言動や振る舞いを見て学ぶことが多いです。今年はやはり、(鈴木)誠也さんや(森下)暢仁から影響を受けることが多かったですね。

◆近くて遠い、鈴木誠也という存在

ー5回目のインタビューで、一軍に再昇格した際、鈴木誠也選手から声をかけられたと言われていました。

宇草:一軍に上がってきた次の日のことです。試合前のシートノックで、ライトで2人になる時間があったのですが、その時に話をさせてもらいました。

ー「今はまだ、どんな言葉をかけられたかは秘密にしておきます」とのことでしたが・・・今日、教えていただくことはできますか?

宇草:そうですね・・・やっぱりまだ秘密にしておきます。あの日の誠也さんの言葉は、僕の中だけに大事にしまっておこうと思います。

ーその鈴木選手ですが、後半戦は、5試合連続ホームランを記録し、首位打者と最高出塁率のタイトルも獲得されました。一軍で一緒にプレーしたことで刺激を受けたのではないですか?

宇草:一軍で一緒にプレーができて、本当に良かったと思っています。じつは、いつかセンターとライトを守り、誠也さんと三番・四番を打ちたいという目標があったんです。誠也さんと並んで打てるような打者になりたいと思って、練習にも取り組んできました。

ー鈴木選手はポスティングシステムでのMLB移籍を目指していますが、寂しさや不安はありますか?

宇草:誠也さんがどこのチームに所属することになっても、僕にとって大きな存在であることに変わりはありません。たとえカープを離れたとしても、僕が目指すべき存在は誠也さんです。今でも「誠也さんなら、こういう時にどうするかな」と考えることがありますし、それが僕の指針になっています。

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◆宇草孔基 プロフィール
1997年4月17日生。東京都出身。常総学院高では甲子園に出場し準々決勝に進出。高校時代はU-18代表に選出された経歴を持つ。高校卒業後は法政大学へ進学。4年生の春季にベストナインに輝くと日米大学野球選手権大会にも出場した。2019年ドラフト2位で広島東洋カープに入団。ルーキーイヤーの昨シーズンは、二軍で打率.281、62安打を記録。10月に一軍デビューすると、プロ初安打・初打点を記録し、13試合で11安打を放った。しかし10月の試合で右腓骨(ひこつ)を骨折し離脱。長いリハビリを経て、今年4月に実戦復帰。6月にはプロ初本塁打を放ち、交流戦では5盗塁を記録するなど、一軍で存在感をみせた。一度二軍に降格するも、10月5日に一軍再昇格を果たすと、10月・11月で25安打・2本塁打をマーク。1番打者として打線を牽引する活躍をみせた。

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