開幕まで約2週間。4年ぶりのリーグ優勝に向けて、オープン戦を戦うカープ。OBの笘篠賢治氏に、3月のオープン戦を見て感じたことについて聞いた。

開幕スタメンに向けてアピールを続ける大盛穂

◆チャンスメーカーとしての活躍を期待したい大盛

 ここにきて1軍と2軍で大きな入れ替えがありました。リードオフマンとして期待されていた宇草孔基が降格となってしまいましたが、求められている役割というのを考えると、ちょっと振りすぎていました。今季は大きなチャンスだっただけに悔しいでしょうね。

 長打を捨てろというわけではないのですが、確率を上げるためには何が必要なのかを、これを機会にもう一度見つめ直してもらいたいですね。

 代わりにセンターのポジションを大盛穂がつかみ取ろうとしています。宇草とは対象的に自分のスタイルを理解した打ち方をしています。右脇が空いていない、コンパクトでありながら強いスイングができています。バットの出方、軌道がすごく良いですね。チャンスメーカーとして求められる打撃ができているように感じます。

 走塁面では、3月6日の西武とのオープン戦で、9回裏の磯村嘉孝のボテボテのゴロの間にホームインしてサヨナラのランナーになりました。

 本来であれば突入しにくい状況でしたが、大盛はしっかり突っ込む準備ができていました。非常に良い判断でした。守備にしても安定感があるので、開幕スタメンに向けて大きくリードしていると言えるでしょう。

 また、野手陣では坂倉将吾、長野久義、松山竜平、田中広輔の4選手が昇格しました。開幕に向けてこれからどのような打線を組んでいくのか注目したいと思っていたところ、11日の日本ハム戦では早速、4番・松山、5番・坂倉が2安打ずつの活躍を見せました。少しずつ打線の形が見えてきただけに、楽しみに見守っていきたいですね。