2022年の開幕戦まで2日。カープは大瀬良大地が開幕戦のマウンドにあがる。大瀬良は平成最後のシーズンとなった平成31年に開幕のマウンドにあがり、そこから3年連続で開幕投手を務めてきた。今年も開幕戦のマウンドにあがれば、4年連続4度目の開幕投手となる。

 令和以降、開幕投手を担っているのは大瀬良大地だが、これまで、開幕のマウンドには、その時代のエース級投手たちが上がってきた。ここでは令和の前の時代、「平成」にフォーカスを当て、時代を彩ったカープのエースたちが託されてきた開幕戦の歴史を辿っていく。

◆守護神も務めた万能右腕

佐々岡真司

佐々岡真司
平成開幕投手回数:4回
1989年ドラフト1位
通算成績 570試合138勝153敗106S 投球回 2344回1/3 防御率3.58

 ルーキーイヤーの平成2年からフル回転でチームに貢献してきた佐々岡真司。

 初の開幕投手を務めたのはプロ6年目の平成7年のことだった。この試合で8回無失点と抜群の投球を見せたが、シーズン途中にそれまでストッパーを務めていた大野豊と配置を入れ替わる形でストッパーの座を任された。

 その後も守護神としての活躍が続いていたが、平成10年途中に先発復帰。そして平成11年に15勝を挙げ7年ぶりの二桁勝利を挙げると、翌平成12年に自身5年ぶり2度目となる開幕投手を務めた。

 以降平成14年まで続けて開幕投手の座を任され、先発ローテーションの柱としてチームを支え続けた。

◆史上最年長での開幕投手記録を持つ左腕

大野 豊

大野 豊
平成開幕投手回数:3回
1976年ドラフト外
通算成績 707試合148勝100敗138S 投球回 2231回 防御率2.90

 100勝100Sを記録するなど、球界屈指の左腕としてその名を轟かせた大野豊が平成の時代で初めて開幕投手を務めたのは、平成2年のこと。

 それまでは北別府学が4年連続で任されていたが平成元年に北別府が規定投球回をクリアすることができず、大野が開幕のマウンドに上がることとなった。

 その後も平成8年、平成10年と計3度開幕投手を務めた。現役最終年となった平成10年の開幕戦当時は42歳で、これはNPB史上最年長の開幕投手として今も破られていない記録だ。

◆カープ一筋で200勝を達成

北別府 学

北別府 学
平成開幕投手回数:3回
1975年ドラフト1位
通算成績 515試合213勝141敗5S 投球回 3113回 防御率3.67

 平成最初の開幕投手を務めたのは前年まで11年連続二桁勝利を挙げていたエース・北別府学。

 自身通算7度目となる開幕マウンドに上がったが、この年は規定投球回数にも届かず不振に悩まされた。

 しかし平成3年から2年連続で二桁勝利を挙げ復活を印象づけると35歳で迎えた平成5年の開幕戦、そして現役引退年となった平成6年も開幕投手に指名。

 カープ一筋の投手としては唯一の200勝投手としてのプライドを見せつけ、ベテランになりながらもその存在感を示していた。