3月25日に開幕した2022年のプロ野球ペナントレース。カープはDeNAと3連戦を戦い、投手陣の奮闘もあり3連勝を飾った。このコラムでは、カープOBの大野豊氏に、延長12回制が復活する今シーズンの戦い方について語ってもらった。

開幕2戦目で8回3失点に抑えて今季初勝利を挙げた森下暢仁。

◆先発陣が良い形でリリーフにつなげるか。

 今季から延長12回制が復活します。そのため、先発、中継ぎ、クローザー、いずれのポジションの投手も昨年とは考え方を変えなければなりません。

 投手陣はとにかく粘り強く投げるしかありません。延長が12回まであるだけに、先発を早い回で代えることは難しくなります。それだけに、先発投手には最低でも7回まで投げるという気持ちを常に持ってほしいですね。

 明るい材料は先発3本柱(大瀬良大地、九里亜蓮、森下暢仁)と床田寛樹の存在です。そして、長いシーズンを考えると実績と経験のある野村祐輔の奮起にも期待したいところです。いずれにしても先発陣が良い形でリリーフにつなぐことが大切になってきます。

 今年のリリーフ陣は、昨年よりもレベルアップしているという印象です。クローザーの栗林良吏につなぐ、セットアッパー候補には島内颯太郎や塹江敦哉といった左右のリリーバーがいますし、3連覇を支えた中﨑翔太にも復活の兆しがあります。

 あとはロングリリーフを誰が担うのかにも注目したいですね。クローザー・栗林の起用法に関しても今年はイニングを跨いで投げる機会が増える可能性がありますから、昨年以上にスタミナやタフさといったものが求められるでしょう。