混戦になってきたセ・リーグ。開幕から好調だったカープだが、先週(4/27~5/1)は1勝4敗と負け越し、一休み。そろそろ現状打破に向けて、一、二軍の入れ替えも活発になってくる頃合だろう。

 二軍に目を向けると26試合で16勝7敗3分、ウエスタン1位の中日とゲーム差なしの2位(5月1日終了時点)。高信二監督の下で好調をキープしている。

 改めて一軍での活躍を期待したい二軍の好調選手をピックアップしていきたい。
(成績は5月1日終了時点)

二軍の主砲を務める正隨優弥(今年の春季キャンプで撮影)

◆一軍昇格済の矢野、石原のバットに期待

 野手陣は飛び抜けて目立った存在はいないが、4月23日に一軍に昇格した矢野雅哉は打撃好調。二軍戦22試合で打率.270、出塁率.403をマークしており、不調の小園海斗と一軍で遊撃手の座を争える守備力もある。

 今季一軍では、1打席しか立っていないが、意外な仕事人ぶりを発揮してくれそうな選手だ。

 軽傷を負った會澤翼の代役として一軍に呼ばれた石原貴規も18試合で打率.260、1本塁打、出塁率.339。数字こそ突出していないが、50打数で6三振の安定感を見せている。一軍で印象に残る一打を決めてアピールしたいところだ。

 二軍の主砲を務める正隨優弥は23試合に出場し、ウエスタン2位の3本塁打とリーグトップの19打点。打率.225、出塁率.292はもう一声ほしいが、自慢の長打力と勝負強さを発揮している。

 育成では高卒2年目の二俣翔一が躍進。13試合で打率.283、1本塁打、出塁率.365と非凡な打撃を見せており、三塁定着に近付きつつある。

◆中継ぎ再編の手駒は十分!

 二軍好調の大きな要因は投手陣。不調に陥った中﨑翔太が5月1日に二軍降格したが、代わって一軍に上がったケムナ誠は二軍戦8試合で無失点の好投を続けている。

 さらに4月22日に一軍昇格している森浦大輔も8試合で無失点。高卒4年目の田中法彦も9試合無失点で控えている。

 今年、30歳を迎える薮田和樹も8試合で15.1回を投げ、防御率1.17と順調。復活もあり得る水準に押し上げている。

◆ルーキーの森翔平も躍動中!

 先発ではドラ2・森翔平が4試合、23.2回を投げ、2勝1敗、防御率3.04と実力を見せ始めている。三菱重工Westで主戦を張っていただけあって実戦力は十分だ。

 昨季一軍で奮闘した高橋昂也も堂々たる成績。5試合、25.2投球回で2勝0敗、防御率2.10。一軍ローテに穴が開けば、即座に代役を果たせるだろう。

 またベテランの域に入った野村祐輔も5試合、20投球回で防御率0.90と絶好調。投手陣に限っては誰が一軍に上がっても期待できる仕上がりだ。

 投打ともに期待の若手が出てきたカープ。選手層の底上げに期待したい!