46試合を戦って25勝19敗2分で、セ・リーグ3位のカープ。OBの笘篠賢治氏に、チームトップの打率を誇る坂倉将吾について語ってもらった。
◆巨人のしたたかさが見てとれた坂倉への攻め
ここ数試合を見て感じたことですが、カープ打線の5番を担う坂倉将吾への攻めが厳しくなってきたように感じます。特に巨人戦でその傾向がみてとれました。
5月19日の巨人戦、2回表に先頭のマクブルームが二塁打を放ち、その直後の坂倉に対してインサイド攻め。このあたりに、巨人のしたたかさが窺えました。決してわざとではないのですが、それくらいの覚悟、気持ちがないと抑えられないという思惑もあるでしょう。
万が一、当たりどころが悪く離脱となると大幅な戦力ダウンですから、坂倉としては、避けることも頭に入れておかないといけません。逃げ腰になっていてはダメですが、マークされてくると、当然厳しいコースも増えてきます。
王貞治さんや落合博満さんといった一流打者は、常に胸元を起こされることを頭に入れて、咄嗟に逃げられる準備をして打席に立っていたと言っておられました。
私のような1、2番タイプの打者は、当たってでも出塁するという気持ちがありましたし、少々の死球は出塁できるからラッキーくらいの考えでした。ただ、主軸の選手たちはそうはいきません。なので、坂倉には今後気をつけてもらいたいです。
最後に投手の話になりますが、リリーフ陣が苦しんでいる今、場合によってはアンダーソンを8回に起用するのも一つの手かなと思います。力強い直球を持っていていますからね。
先発として週1回の登板で試合をとりにいくか、もしくは8回を安定させて他の試合を1つでも落とさないようにするのか。
先発陣が安定しているタイミングですし、小林樹斗や玉村昇悟ら若手を試す機会にもなるので、試してみるのも面白いのではないかと思います。