カープOBであり、現在はクリケット日本代表選手として活躍する木村昇吾氏が、今季のカープの戦いぶりを独自の視点で分析。今回は前回のコラムに続き、6月18日に支配下選手契約を結び、6月22日の試合で一軍デビューを飾った持丸泰輝について語ってもらった。

6月18日に支配下選手登録されたプロ3年目の持丸泰輝(今春のキャンプで撮影)

◆課題は多い。ただ、言い換えれば伸び代は大きい

皆さんこんにちは!昇吾です!

前回のコラムで書かせていただいた
持丸選手が昇格後すぐに代打で出場し、
積極的に打ちにいき良い当たりのファールは有りましたが三振に…

翌日はアンダーソン投手とのバッテリーで
プロ初スタメン!
しかも当日はJ sportsさんで解説させてもらいながら、彼の勇姿に熱視線を!

しかし、そんな期待とは裏腹に初回から硬さがみられパスボールを連発…
盗塁も走られて阪神のやりたい放題…

初回の感じからガタガタと行くかと思われましたが、その後は何とか初回の2失点のみで抑えて、
ワンバウンドのボールも難なく止めて少し落ち着いてプレーしてた様に見受けられました。

打つ方では落ち着いた雰囲気で打席に立っている感じですが、残念ながらノーヒット…
持ち前のバッティングを披露出来ずに終わってしまいました。

持丸選手にとっては悔しいプロ初スタメンになったと思います。
でもコレがプロ野球!

甘い球は一球で仕留めないとその打席では二度と甘い球は来ませんし、
エース級の投手は1試合でヒットに出来る球が
一球有るか無いかの世界!
と言う事は自ずと1打席の中にもヒットに出来る球が無い事なんて当たり前…

じゃあどうするのか?

ボールを見極めて四球を選べる技術も獲得しないといけないですし、
仮に甘い球が来た時に一振りで仕留めれる技術や準備。

守備面では、普段なら止めれてたワンバウンドでも、あの状況で出来無ければそれは出来ないと言う事なので、
如何なる場面でもそれが出来る様に、色んな状況を想定して練習する。

まだ一軍では走塁もしてないので、
あの状況での打球判断や走塁技術など
やらなければいけない事は山ほど…

でも言い換えればまだまだ伸び代たっぷり!

今回出来なかった事が出来る様に成れば、
更に成長した持丸選手になる訳ですし、
一軍で試合に出る事なく終わってしまう選手も沢山いる中、一軍でコレを経験出来た事は、
今後どんな風になっていかなければ一軍で活躍出来ないのか、
會澤選手や他のレギュラークラスの選手のプレーを間近で見て色んな事を感じさせてもらったので、
更に成長した持丸選手が見れる事を期待してます!

『出来ない事は自分を成長させてくれる宝』

がんばれ持丸選手!

ほな、また!

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◆ライター 
木村昇吾(きむら しょうご)
1980年4月16日、大阪府生まれ。尽誠学園高で3年夏に甲子園出場。愛知学院大に進学し、遊撃手でベストナインを5度獲得するなど活躍。2002年ドラフト11位で横浜に入団。2007年オフに広島にトレードで加入すると、一軍に欠かせないユーティリティープレイヤーとして活躍した。2015年オフに西武にテスト生で入団。2017年にクリケットに転身すると、2018年にはクリケット男子日本代表強化選手団に選出された。クリケット界の世界最高峰であるインディアン・プレミアリーグ(IPL)での活躍を目指し、現在も競技を続けている。

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