今シーズン、4月2日の初勝利以来「連敗しない」強さを誇っているサンフレッチェ広島。リーグでは6位の位置につけているが、7月19日から開催されたEAFF E-1サッカー選手権に日本代表として6選手が選抜されるなど、注目度はますます上がっている。

 ここではサンフレッチェ広島・OBの吉田安孝氏が、独自の目線で選んだ、月間(6月18日・C大阪戦〜7月6日・横浜FM戦)MVP&ベストゴールなどを語っていく。

7月24日のEAFF E-1サッカー選手権にスタメン出場した荒木隼人(左)と佐々木翔(右)

◆最強・鉄壁DFラインの一角として、チームをタフにけん引!

 今月(6月18日〜7月6日)の私が選ぶMVPは、日本代表にも選出された、実に頼もしい我らがキャプテン・佐々木翔です!

 開幕からここまで、ほぼすべての試合でフル出場を続けているタフさ、体を張った守備ももちろんですが、佐々木がいることで左サイドの攻撃が厚くなっている点も見逃せません。6月25日の福岡戦では、東俊希や森島司といった前線の選手を追い越し、相手ゴール目前まで迫るオーバーラップも見せてくれました。試合の最終盤であの動きができるのは、佐々木のタフさがあればこそ。後方から攻撃に参加できる点も、佐々木の持ち味の一つだと思います。キャプテンマークを巻き、広島が誇る『鉄壁DFライン』の一角として試合に出場し続けチームをけん引してくれている。本当に頼もしい存在だと思います。

 月間ベストゴールは、6月25日・福岡戦満田誠が上げた1ゴール目です!

 野津田岳人のボール奪取から始まった一連の流れも含め、すばらしいゴールでした!ボールを奪ってから満田がゴールを決めるまで、5秒もかからなかったのではないでしょうか。まさに、チームが目指す『ショートカウンター』という戦術がぴたりとはまった、見事なゴールでした。

 そして今回の月間ベストゲームは、6月18日・C大阪戦です!

 この試合は、今季のJリーグでも屈指の好ゲームと言って良いでしょう!

 広島、C大阪の両チームともに、サッカーの醍醐味を感じさせる見応え満点の試合でした。相手に先制されても慌てることなく、落ち着いて広島のサッカーができていた点もすばらしいですね。ドウグラス・ヴィエイラの復帰初ゴールが決勝点になったという意味でも印象深い試合でした。