高校球児たちが白球を追いかけ、汗と涙を流す聖地・甲子園球場。現在連日、熱戦が繰り広げられている。ここでは、かつて甲子園でプレーしたカープ選手たちに“高校時代の記憶”を振り返ってもらった。

 今回は、鹿児島県代表・神村学園高の一員として2年夏に甲子園出場を果たした羽月隆太郎の思い出に迫る。

神村学園高では2年夏に甲子園出場を果たした羽月

◆大舞台の重圧に負けず全力プレーを実践

 どんな場面でも全力プレーを貫く羽月。そのプレースタイルは高校時代の影響を色濃く受けている。2005年以降、コンスタントに甲子園出場を果たしている神村学園高出身である。

 1年からレギュラーとして活躍し、2年の夏には甲子園出場。2試合に出場し4安打2打点を記録した。167cmと小柄ながらもコンパクトでシャープなバッティング、50メートル5秒7の俊足を活かし、自分よりも体の大きい選手に負けないプレーをみせた。

神村学園高時代の羽月隆太郎

 「高校3年間で思い出に残っているのは甲子園でプレーした試合ですね。今振り返っても楽しかったです」

 仲間と汗を流し、大きな声援に包まれて試合をした経験は、羽月を成長させるきっかけになった。

 「チーム一体となって日々の練習を継続し、一つの目標に向かってコツコツやることを学んだ3年間でした」

 技術だけではなく、精神的にも成長した3年間は今の羽月の礎となっている。