8月22日に決勝戦を迎える、第104回 全国高校野球選手権大会。強豪校との試合を勝ち抜きベスト8まで駒を進めた高校の中に、カープ“右の大砲”として期待の集まる、末包昇大を輩出した高松商高がある。

 プロ1年目となる今季、開幕戦から7番・右翼手でスタメン出場。5月には球団30年ぶりの新人・満塁本塁打を放つ活躍も見せた。ここでは改めて、入団直前の2021年12月に収録した末包の独占インタビューを再編集してお届けする。

2021年、ドラフト6位でカープ入団。同年12月の入団会見でポーズをとる末包昇大。

◆打撃成長の影に鈴木誠也の存在あり! 社会人屈指の “右の大砲”

─ドラフト6位での指名でした。指名の瞬間をどんな気持ちで迎えましたか?

「順位よりも指名されるかどうかを気にしていました。待っている時間が長かったので自分の名前が呼ばれた時は素直にうれしかったです。一緒にドラフトを見ていた監督とコーチに祝福の言葉をかけていただき、これまで支えてきてくれた妻からも『本当に良かったね』と言ってもらえ二人で安心しました」

ープロの世界では、どういったところをアピールしていきたいですか?

「体の大きさを生かしたパワー、長打が打てるところをアピールしていきたいです。本塁打はもちろん、長打率も上げて、即戦力として一年間一軍で戦いたいと思っています」

ー社会人で一番成長したと感じる部分は?

「確実性です。そのために打撃フォームを固定しました。体勢を崩されてもバットに当てれば安打になるという感覚はあるので、どんなに体勢を崩されたとしてもバットの出し方を変えないということは心がけてきました」

ーその理想とする打撃を実践する上で参考にされた選手はいますか?

「鈴木誠也選手です。昨年まではいろんな選手の動画を見ながらスイングの参考にしていたのですが、今年に入ってからは、鈴木選手のスイングだけを参考にしました。球との距離の取り方が上手くて、一番バットが出しやすい距離で、きれいにバットを出されている印象があります。分かりやすく言うと、非常にシンプルな打ち方だと感じています。だからこそ、打率を残せて本塁打も打てているのではないかと思います。鈴木選手と会えたら、スイングの軌道や、相手バッテリーとの配球の読み合いについて教わりたいですね。プロでは、鈴木選手のような高いレベルを目標にしていきたいと思います」