2022年8月16日、カープ一軍選手に新型コロナ陽性判定が報告された。陽性が判明し、チームを離れることになった選手は総勢8名。その中には、佐々岡真司監督の名前もあった。

 二軍選手たちが緊急昇格する中、監督代行としてチームの指揮を執ることになったのが、河田雄祐ヘッドコーチ兼外野守備・走塁コーチだった。

 ここでは2021年、カープ復帰直後に行った河田雄祐コーチの独占インタビューを改めてお送りする。河田コーチが語る “理想のヘッドコーチ像” とは?

 前編はこちら
 中編はこちら

ともに1967年生まれ。野手コーチ、投手コーチとして緒方カープの三連覇を支えた2人。

◆生半可な気持ちではまっとうできない。プロである以上、結果が全て

─ヘッドコーチは初めてのご経験ですが、改めて理想のヘッドコーチ像を教えてください。

「ヘッドコーチはこうあるべきだと言われたこともあるし、これまで多くのヘッドコーチのもとでやってきて、こういう風に動いたらいいんだろうなという考えはありますが、理想というのは特にないですね。型にはまってこうしないといけないと思ってしまうと、予期せぬ事態が起こったとき、臨機応変に対応できないと思うんです。その時その時の自分の判断を信じてやっていこうと思っています」

─自分なりの色を出していくということですか?

「よく言えばそうですが、初めての経験なので、自分の色を出す以前に正直どこまでできるか分からない思いもあります。シーズンを戦いながら、自分なりのオリジナリティを出していければいいですね」

─ファンの方からは、帰ってきた河田ヘッドコーチに期待しているという声をよく聞きます。

「ありがたいことですね。生半可な気持ちではまっとうできない仕事というのは理解していますし、今シーズンは体力も頭もかなり疲れるんじゃないかと思います。ただ、そこはポジティブな気持ちで、明るく乗り越えていこうと思っています」

《プロフィール》
河田雄祐●かわだ ゆうすけ
1967年12月22日生、東京都出身
右投左打/外野手
1985年ドラフト3位
帝京高-広島(1986〜1995)-西武(1996〜2002)

《コーチ歴》
西武(2003〜2015)-広島(2016〜2017)-ヤクルト(2018〜2020)-広島(2021〜)