昨季途中からショートのポジションに定着し、打率3割に迫る好成績を残したカープの小園海斗。8月にはコロナ禍での戦線離脱を余儀なくされたものの、カープの二遊間を担う正ショートとして、大きな期待がかかっている。

 6月には秋山翔吾が加入するなど、徐々にチームが生まれ変わる中、若手の代表格としてさらなる飛躍を目指す背番号51。

 ここでは、8月に収録した小園海斗の独占インタビューを改めて振り返る。プロ4年目を迎えら小園が語ったポジションに対する思いとは。

今シーズン、ここまですべてショートとして出場している小園海斗

◆マツダスタジアムでの守備では、気持ちを大事にしている

─今シーズンは開幕一軍、開幕スタメンでスタートし、ショートのレギュラーとして出場を続けています。ここまでのプレーを振り返ってみて自己評価はいかがですか?

「成長できている部分もあるとは思うのですが、全然まだまだですし、見えていないところでミスしていることもあります。まだ覚えないといけないことも多いと思っています。実力もまだまだというのは分かっているので、そこをどのように埋めていくかだと思っています」

─開幕直後は打撃面で苦しんだ時期がありました。どのような部分に原因があったと感じていますか?

「打席の中で大事にいこうとして、球を見にいってしまっていたと思います。その分バットが出てこなかったですし、積極的に打ちにいけていなかったというのが原因だと思っています。あの時期を振り返ると、打席に入っていても、何かおかしいと思うところがありました」

─5月には一転、月間打率3割6分と打撃好調でした。

「あのときは自分でも『こうやって打てた』という感触はあまりなかったんです。技術的に大きく変えたわけでもありませんでしたし、正直たまたまな部分もあったので『こういうイメージでこう打ったら』という具体的なものがなかったですね」

─安打数も増え、打率も徐々に上昇されていますが、手応えを感じた打席などはありますか?

「感触が良かったのかどうかは分かりませんが、6月後半あたりからは、自分でもこう打てば良いかなという良い感覚が出てきていたので、その時期くらいからは打撃の状態が比較的安定してきたと思っていましたし、こうしたら良いかなというものも出てきています」

─打順を振り返ると開幕3番でスタートされ、その後は6番、7番を打つ機会が多くなっています。打順を意識することはありますか?

「打順に関しての意識は全然ないですね。正直、今のような成績だと自分の中では打っているとは思っていないので、打順どうこうと言うよりかは、試合に出させてもらっているという感覚が強いですね」

─打撃において、具体的に意識していることはありますか?

「まず『センター返し』という意識は変わらないですね。あとはアウトになっても反省のできる凡退がちょっとずつ増えてきています。その中で続けてやっていくことが大事ですし、今は『こうしたら良いかな』というものが出てきているので、それができていないときに反省ができています。試合中にも打撃をコーチの方々に見てもらったり、選手同士で見たり、周囲に聞いたりしながら打撃に臨んでいます」

 =中編へ続く=

《プロフィール》
小園海斗●こぞの・かいと
2000年6月7日生、兵庫県出身
178cm・85kg/右投左打/内野手
報徳学園高-広島 (2018年ドラフト1位)