10月20日に行われた『2022年 プロ野球ドラフト会議』。カープは事前の宣言通り、斉藤優汰(苫小牧中央)を1位で指名した。ドラフト会議は、各球団の獲得戦略や、話題の選手の動向に注目が集まる、まさに “運命の1日” だ。

 本企画では、カープの過去のドラフトを紹介する。ここでは、2016-2017年のドラフトを振り返っていく。
※ドラフト順位表内の選手名表記は指名発表時点のもの。

◆大卒・高卒あわせ5投手を指名! 期待の打てる捕手も獲得【2016年】

 順位1位(89勝52敗2分)/緒方孝市監督

2016年のドラフト1位指名を受けた加藤(矢崎)拓也。2022シーズンには『8回の男』として活躍した。

 25年ぶりのリーグ優勝を成し遂げたこの年のドラフトでは、『高校BIG4』と呼ばれる有望投手がクローズアップされた。今井達也(作新学院高、現・西武)をはじめ、高橋昂也(花咲徳栄高)、藤平尚真(横浜高、現・楽天)ら高校生投手の他、田中正義(創価大、現・ソフトバンク)、柳 裕也(明治大、現・中日)、佐々木千隼(桜美林大、現・ロッテ)ら大学生投手にも注目が集まり、カープは1位指名で田中正義、外れ1位で佐々木千隼を指名。

 いずれも交渉権獲得とはならず、三度目の1位指名で加藤(現・矢崎)拓也(慶応大)の交渉権を獲得。2位では『高校BIG4』の一角である高橋昂を獲得。今季、先発の柱として活躍した床田寛樹(中部学院大)を3位で、2021年に鈴木誠也と首位打者争いを演じた坂倉将吾(日大三高)を4位で獲得している。

1位    加藤拓也(投手)慶應義塾大◎
2位    高橋昂也(投手)花咲徳栄高◎
3位    床田寛樹(投手) 中部学院大◎
4位    坂倉将吾(捕手)日大三高◎
5位    アドゥワ 誠(投手)松山聖陵高◎
6位    長井良太(投手)つくば秀英高
※◎マークは現役カープ選手

◆地元スターの獲得に成功! 素材型の逸材選手も多数指名【2017年】

 順位1位(88勝51敗4分)/緒方孝市監督

夏の甲子園で清原和博を超える本塁打をマークし、全国から注目を集めた広陵高・中村奨成

 夏の甲子園で、清原和博(PL学園高)の大会最多本塁打記録(5本)を更新する6本塁打を放って全国の注目を集めた中村奨成(広陵高)を1位指名したカープ。中日と競合の末、交渉権の獲得に成功すると、地元スターの獲得に広島の街は大いに沸いた。

 この年は、2位の山口 翔(熊本工高)、3位のケムナ誠(日本文理大)、5位の遠藤淳志(霞ヶ浦高)ら素材型の投手を中心に獲得。2020年に支配下登録された藤井黎來(大曲工高)も、この年のドラフト指名選手である。

1位    中村奨成    捕手    広陵高◎
2位    山口 翔    投手    熊本工業高
3位    ケムナ ブラッド 誠    投手    日本文理大◎
4位    永井敦士    外野手    二松学舎大付高
5位    遠藤淳志    投手     霞ヶ浦高◎
6 位    平岡敬人    投手     中部学院大
◆育成選手ドラフト
1位    岡林飛翔    投手    菰野高
2位    藤井黎來    投手    大曲工業高◎
3位    佐々木健    投手    小笠高
※◎マークは現役カープ選手

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