カープは29日、来季コーチに就任する石原慶幸氏の記者会見をマツダスタジアムで行った。

10月29日にマツダスタジアムでコーチ就任会見を行った、石原慶幸コーチ。 

 石原慶幸氏は、2001年ドラフト4位でカープに入団。高いキャッチング技術を持ち、現役時代は前田健太(現・ツインズ)や野村祐輔とのバッテリーで最優秀バッテリー賞を3度受賞した。また、K.ジョンソン(2021年現役引退)の登板試合はほぼ全てで正捕手を務めた。カープ一筋19年間現役生活を送り、リーグ3連覇にも大きく貢献した。

 新井貴浩監督とは現役時代、2002年〜2007年、2015年〜2018年まで共に戦った。2020年限りで現役引退後は、プロ野球解説者として活躍した。コーチ就任は初となる。

 以下、石原慶幸コーチ就任会見の一部をお送りする。

ーコーチ就任にあたり率直な今のお気持ちをお聞かせ下さい。

「責任感と言いますか、身の引き締まる思いです」

ー今回のコーチ就任に関してはどなたから、どんな言葉で要請があったのでしょうか?

「(新井貴浩)監督から電話がありました。その際に、『監督をすることになったから、やるよ』と言われました。なので選択権はありませんでしたね(笑)」

ーその要請はいつ頃あったのでしょうか?

「監督就任会見の前ですね。いつかははっきりと覚えていないです」

ー2年ぶりのカープ復帰となりますが、早い復帰に喜んでいるファンの方も多いと思います。石原さんご自身はいかがですか?

「19年間カープで現役生活を送らさせていただきましたし、何か恩返しをしていこうという気持ちがありました。もちろん自分の中で悩むことはなかったですし、どんな形であれ恩返ししていきたいと思っていました」

ー現役を共にプレーしてきた新井監督ですが、接し方についてこれから何か変わることがあると思いますか?

「監督とコーチという立場をしっかりとわきまえた上で接していくのは当然だと思いますし、その中で、自分が思っていることであったり、監督が思っていることを、そこはいままで通りチーム、カープが良くなるためにいろんな話をしていけたら良いと思います」

ー引退されて2年間カープを外から見られて、チーム、また主にキャッチャー陣にはどんな課題があると思われますか?

「いろんな数字であったりが出ていると思います。目標とするキャッチャー像は、もちろん、打てて守れるキャッチャーがすごく素晴らしいとは思うのですが、勝てるキャッチャーというのが目標だと思います。その試合、1年間を通して、“勝ち切れる”キャッチャーというものを目標として頑張っていってほしいと思います」

ー初めてのコーチ就任という中で、手探りの部分もあるとは思いますが、指導する上で大切にしていきたいことなどはありますか?

「それぞれの選手に、いろんな良いところがあると思いますし、みんながみんな一緒ではないと思うので、その選手の良さを伸ばしていけたらとも思います。課題の方も何かコツではないですが、きっかけをつかむために、寄り添ってやるところはとことんやっていきたいと思います」

ー改めてコーチ就任の2023年シーズン、新井監督とどんなシーズンにしていきたいですか?

「監督も、勝ちにこだわって、ファンのみなさんと喜び合えるよう、シーズンを1年間通して戦い抜きたいと言われていましたので、コーチとしても同じ気持ちで戦っていきたいと思います」

ー先程、キャッチャーに対して、“勝ち切る”ことを重視したいとおっしゃられておりました。リード面など色々あると思いますが、“勝ち切る”ために1番大事なことはどんなことだと思いますか?

「キャッチャーは色々やらないといけないことが多いと思うのですが、まず自分たちのピッチャーを知ることです。知ってその試合、1年間を通して我慢強く戦うことができれば勝ちにつながってくると思いますし、そのあたりはみんな同じ気持ちでやってほしいと思います」

ー石原さんが19年間カープ一筋でやられてこられ、また強いカープを・・という思いがあると思いますがその辺りはいかがでしょうか?

「僕も3連覇を経験させていただき、“勝つ喜び”というのを味わいましたし、そういう喜びを今の選手にも味わってほしいと思うので、コーチとして選手をサポートしていけたらと思いますね」

ーカープ出身外のコーチが入って来られた中で、石原さん自身の役割など考えられている部分はありますか?

「藤井ヘッドは、キャッチャー出身で入られてきていますが、僕も初めてコーチをやりますので、その辺りは今までやってこられた方がヘッドにいるというのは自分的にも心強い部分があります。また外でやられた経験を持っている方から話を聞くというのは僕にとってもすごく貴重なことだと思っているので、いろんな話をしながら、選手と接していくことができたらと思います」

ーコーチとして、選手に伝えていきたいことを教えてください。

「勝つために、1人ひとりがどうしていかないといけないかということであったり、チームのためにということをまず第一に考えてやっていくことが1番だと思います。その気持ちを伝えていきたいですね」

ーそれでは最後にファンのみなさんへメッセージをお願いします。

「またこうしてカープのユニホームを着て、コーチとして入れる喜びと、責任感の両方を感じています。カープを良いチームにできるように僕も頑張っていきたいと思いますので、是非応援をよろしくお願いいたします」

◆石原慶幸(いしはら よしゆき)
1979年9月7日生まれ/県立岐阜商高ー東北福祉大ー広島(2001年ドラフト4位 〜2020年)