10月20日に行われた『2022年プロ野球ドラフト会議』。支配下、育成合わせて10名の選手が新井カープの一員として指名された。未来の若鯉へ注目が集まる一方、チームを去る男たちがいる。

 苦しみながら戦い続けた、赤き鯉戦士たちの生き様を振り返る——。

高校時代には根尾昂(中日)との対戦経験もある中神。一軍の舞台に立つことがないまま、チームを去ることとなった。

◆走・攻・守三拍子そろった技術に期待が集まるも、一軍昇格なく戦力外へ

 2018年ドラフト4位で市岐阜商高から入団した中神は、小園海斗、 林晃汰、田中法彦、羽月隆太郎らが高卒同期にあたる。

 高校時代には根尾昂と対戦した経験を持ち、50メートル5秒9の俊足、高校通算46本塁打の打力に加え、遠投115メートルと、走・攻・守の三拍子がそろった選手として活躍を期待されたが、プロ4年間で一度も一軍昇格の機会がないまま戦力外となった。

 今シーズンは二軍で46試合に出場して、69打数19安打5打点。打率.275をマークしたものの、チームがコロナ禍に見舞われた8月、複数の二軍選手が緊急昇格する中でも声がかかることはなかった。

#56 中神拓都
2000年5月29日生、岐阜県出身/22歳
内野手・右投右打
175cm・91kg/市岐阜商高-広島 (2018年ドラフト4位)

<二軍通算成績>
241試合/517打席/466打数/35得点/98安打/34打点/3盗塁/打率.210

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